- バストが垂れる
- 左右のバストが離れる
- デコルテ部分が削げる
- ボリュームが失われる
- ツヤやハリがない
40代になると胸の形が変わってしまうのは本当?
(2021.04.09 追記)
いつまでも美しいバストをキープしたいと願う気持ちは、女性なら誰もが持っているのではないでしょうか?
しかし、女性の体は40代になると急激に変化し、それに伴い胸の形も変わるといわれています。バストのボリュームが失われたり、バストトップの位置が下がってしまったり、バストの悩みを抱える女性がいます。
では、なぜ40代になるとバストが変化してしまうのか、その原因と対策について詳しく説明しましょう。
40代になるとバストが変化していきます
女性は、40代になると心身に不調を感じることが多くなり、バストの悩みも増えるようです。とくに多いのが以下のような悩みです。
これらの悩みを「老化現象だから仕方ない…」と諦めている女性もいるでしょう。ただ、加齢によるバストの下垂は日頃のケアによって改善できます。
バストは女性ホルモンによって守られていますが、40代からは女性ホルモンが減少し、その守りが弱くなります。すると、バストが垂れたりハリがなくなったりしてしまうのです。
また、子どもがいる女性は子育てが一段落するなど、自分の体に気を配る余裕ができるため、バストの変化が気になるのかもしれません。
胸の形が変わる原因
胸の形が変わる原因は人によって異なります。1つの原因から起こるケースもあれば、複数の原因が重なって起こるケースもあります。そのため、バストの変化やその原因を見極めていきましょう。
ここからは、女性ホルモンの働きや体の仕組みについて説明します。これらが理解できると、自分に合ったバストのケアが分かってくるでしょう。
女性の体は、「エストロゲン」と「プロゲステロン」という女性ホルモンの影響を受けています。毎月やってくる生理も、女性ホルモンの影響です。
エストロゲンは、女性らしい丸みのある体をつくったり、妊娠に向けて準備したりする働きがあります。プロゲステロンは、妊娠を維持する働きがあります。
このうち、主にバストに影響を与えるのが「エストロゲン」です。エストロゲンの分泌量は30歳前半にピークを迎え、そこからはゆるやかに減少していきます。
若い頃は、エストロゲンの分泌量が多いため、乳腺が活性化してハリのあるバストを維持できます。しかし、40歳を過ぎるとエストロゲンの分泌量が急激に減少するため、バストの質が変化し、柔らかく崩れやすい状態になるのです。
このエストロゲンが減ってしまう影響で、ホルモンバランスが乱れやすく、のぼせや頭痛といった不快な症状があらわれやすくなります。
若い頃は、皮膚の水分量が多く、ハリやツヤのある美しいバストがキープできます。しかし、加齢によって皮膚の弾力性や柔軟性が失われていくと、バストを支える力が弱まり、下垂の原因になるのです。
「コラーゲン」は美肌をつくる成分として有名です。ただ、実際にはコラーゲンだけでは美しいバストは維持できません。なぜなら、コラーゲンは強度がある反面、伸縮性がないからです。
それを補っているのが、伸縮性がある「エラスチン」という成分です。エラスチンは、コラーゲンをつなぎとめ、バストの弾力を保っています。
つまり、コラーゲンとエラスチンの両方が存在することで、たるみのない美しいバストになるのです。
ただ、エラスチンは加齢とともに壊れていき、再生することができない成分です。しかも、コラーゲンに比べるとエラスチンを含む食品が少ないうえ、体に吸収されにくいという特徴があります。
そこで、状況に応じて健康食品やサプリメントなどを利用して、エラスチンを摂取するのも良いでしょう。
運動不足の方は注意しましょう。40代からは加齢の影響を受けて筋肉が衰えます。
筋肉が衰えるとバストにとって悪影響なことが多く起こります。
胸筋が衰えると、バストを上へ引き上げたり、中央へギュッと寄せたりする力が失われてしまいます。すると、重力によってバストが下に引っぱられ、下垂の原因になります。さらに、デコルテ部分も削げ落ちてしまいます。
背筋が衰えると、背中も胸も丸くなり猫背になります。最近では、パソコンやスマートフォンを使う時間が長く、猫背で過ごしている人も少なくありません。
猫背では内臓が圧迫されるため、肺が十分にふくらみません。呼吸で取り込める酸素の量が減り、バストに必要な酸素が行き届かなくなります。さらに、筋肉が緊張して血流も悪くなり、血流とともに流れる栄養や女性ホルモンがバストまで行き渡らないのです。
クーパー靭帯は乳腺と大胸筋をつなぎ、バストをしっかりと支える重要なパーツです。しかし、クーパー靭帯は、ゴムのように伸び縮みするわけではありません。
日常生活や運動によって、バストが揺れたり重力の影響を受けたりすると、クーパー靭帯が伸びていきます。一度、伸びてしまったクーパー靭帯は元に戻らず、バストトップの位置が下がり、胸の形が崩れてしまうのです。
そのまま何もケアをしなければ、バストの下垂が進行します。ブラジャーを着けたりしてクーパー靭帯を守りましょう。
若い頃は、スタイルを良く見せるために、補正力の強いブラジャーを着けていた方もいるでしょう。
しかし、40代になると、バストが敏感になったり乾燥したりして、トラブルが発生しやすくなります。そのため、楽な着心地を優先して、ノーブラや締め付けの少ないカップ付きキャミソールで過ごす方が多いようです。
ただ、補正力の弱い下着で過ごしていると、重力の影響を受けて、知らず知らずのうちにバストは下垂していきます。
年齢を重ねても若い頃の感覚で、ブラジャーを選んでいるという方も多いのではないでしょうか?ただ、正しいサイズのブラジャーを着用しないと、バストの形が崩れてしまいます。
通常、ブラジャーのサイズは、バストトップとアンダーの差で決まります。しかし、40代になると肉質が柔らかくなるため、そのサイズが絶対値というわけではないのです。
ブラジャーを購入するときは、試着をしてフィット感を確かめるようにしましょう。
サイズが小さい場合は、バストが締め付けられて血流が滞ります。これでは、血液とともに流れる栄養や女性ホルモンが行き渡らず、バストアップの妨げになります。
サイズが大きい場合は、楽な着心地のため、問題を感じない方もいるでしょう。しかし、正しいサイズでなければ、ブラジャー本来の補正力が発揮できません。バストの位置が不安定になり、クーパー靭帯を痛めてしまう可能性があります。
肩紐が食い込むのを避けるために、必要以上に肩紐を伸ばしている方がいます。しかし、肩紐を下げると、ブラジャー全体が下向きになります。すると、その位置が「正しい位置である」とバストが記憶して、バストの位置も下がってしまうのです。
40代になっても美胸をキープするためにできること
加齢によるバストの変化は、下に垂れたり、離れたり、デコルテが削げ落ちるといったものがあります。さらに、40代以降は女性ホルモンの分泌量が減少し、ホルモンバランスが乱れ、バストの形崩れに拍車をかけてしまうのです。
そこで、「睡眠」「ストレス」「食事」など生活習慣を見直しましょう。
生活習慣を改善すると、バストにも健康にも良い効果があらわれます。その効果は、短期間であらわれるものではありませんが、それでも続けることが重要です。
さっそく、美胸をキープするために、生活習慣の改善方法をみていきましょう。
夜10時から翌2時までの時間帯は、睡眠のゴールデンタイムと呼ばれています。この時間帯は、傷ついた細胞を修復する成長ホルモンが活発になり、女性ホルモンの分泌量も増えやすいといわれています。
バストの下垂などを防ぐために、睡眠のゴールデンタイムを意識してみてください。良質な睡眠がとれると、バストの細胞が元気になるでしょう。
スマートフォンやパソコンなどから出るブルーライトを浴びると、脳が興奮してしまいます。就寝30分前から、スマートフォンやパソコンの使用は避けましょう。
女性は、仕事、結婚、子育てなど生活面の変化が大きく、異なるストレスがいくつも重なってしまいがちです。特に心配性や完璧主義の方はストレスを溜めやすいようです。
ストレスが溜まると、脳の「視床下部」の働きが悪くなるといわれています。
視床下部は、自律神経とホルモンをコントロールする役割を果たしている場所です。過度なストレスを受けると、視床下部に影響を及ぼし、女性ホルモンの分泌が乱れ、バストの不調としてあらわれるのです。
バストのためにも、ストレス解消が必要です。趣味やスポーツなど、自分なりの方法でストレスを解消しましょう。
また、「セロトニン」がストレス解消に役立ちます。
セロトニンは、脳内で放出される神経伝達物質です。脳内で放出されると、安心感や喜びといった感情をもたらすため「幸せホルモン」とも呼ばれています。
幸せホルモンのセロトニンは、嬉しい、楽しいといった気持ちになると放出されます。恋愛中に女性がきれいになるのは、セロトニンが放出され、女性ホルモンの分泌が活性化するからだと考えられています。
笑顔で過ごす、動物と触れ合うなど、ドキドキするような体験を増やしていきましょう。
バストを落とさないために、食事の内容を見直しましょう。
1日3食、主食、主菜、副菜のバランスを考え、食べるように意識してみてください。実際の食事をスマートフォンなどで写真にとり、あとで見直すのも良いでしょう。
また、ダイエットのために、過度な食事制限をしている方は要注意です。脂肪だけではなく筋肉まで落ちてしまい、バストには良くありません。
ここでバストにおすすめの栄養素を紹介します。
大豆イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと似た構造をしているため、加齢により減少する女性ホルモンを補うといわれています。
豆腐、豆乳、納豆、味噌などの大豆製品に多く含まれています。
女性は鉄分が不足しやすいため、意識して摂取するようにしましょう。
レバーやあさり、かつお、小松菜、ほうれん草などに多く含まれています。
タンパク質は、バストはもちろん、筋肉、血液、ホルモンなどの材料となる栄養素です。
肉や魚、卵などの動物性タンパク質と、大豆や穀物などの植物性タンパク質をバランス良く食べましょう。
ビタミンEは、女性ホルモンの分泌量を調整する働きがあります。また、血流を促進する作用が期待できます。老廃物を排出したり代謝を高めたり、バストに必要な栄養を送り届けることに役立つでしょう。
アボカド、カボチャ、アーモンドなどに多く含まれています。
40代は、バストの質が変化し柔らかくなります。若い頃と同じブラジャーでは、対応できないかもしれません。ブラジャーは、そのときの体型に合わせて選びましょう。
また、デザイン性よりも機能性を優先させ、バストの下垂を防ぐようなブラジャーを購入してください。
ここで40代からのブラジャー選びのポイントを紹介します。
脇下のベルト部分が幅広のデザインを選ぶと、脇や背中へバストが流れるのを防げます。脇から背中の段差ができにくくなるため、きれいなシルエットになるでしょう。
加齢によって柔らかくなったバストは、重力の影響で下垂しやすくなります。そのため、バストを引き上げられるブラジャーが良いでしょう。特に、バストの重みを支えることができる肩紐が太いタイプのブラジャーがおすすめです。ブラジャーのなかには、肩紐がないタイプもありますが、バストの位置を安定させるためには肩紐があるタイプを選びましょう。
バストの見栄えを良くするために、厚みのあるパッドを入れる方もいるでしょう。しかし、厚みのあるパッドを入れると、バストが圧迫されて、血行が悪くなるだけではなく形崩れの原因になります。本来パッドは、左右のサイズ差を調整したり、カップとバストの隙間をなくしたりするために使うアイテムです。薄いパットを使用し、ブラジャーの微調整をしましょう。
40代になると、肌の水分量が減りかゆみや乾燥など、肌トラブルが出やすくなります。体調の悪いとき、敏感肌や乾燥肌のときは、肌に優しい素材のブラジャーにしましょう。オーガニックコットンやシルクなど、通気性が良く、肌に刺激の少ないブラジャーが数多くあります。
ノーブラで寝ると、寝返りをするたびにバストが背中や脇などに流れていきます。そこで就寝時にはナイトブラを使いましょう。ナイトブラは、ワイヤーがないものが多く、締め付けが少ないのが特徴です。
体幹は頭や手足を除いた胴体の部分です。歩く、飛ぶ、走るなどの動作をするとき、体が真っ直ぐに保てるのは体幹筋が安定しているからです。
なお、体幹筋には、腹筋や大胸筋のような体の前面にある「前体幹筋」と、広背筋や僧帽筋のような体の背面にある「後体幹筋」があります。
どちらの体幹も、意識して動かさないと筋力が衰えてしまい、猫背につながります。猫背になれば、胸まわりの血流が悪くなるためバストに悪影響です。
バストアップのために、体幹を鍛えましょう。
通常の筋トレは、部分的に鍛えることを重視しており、過度な筋トレを行うと脂肪が燃焼され、体が引き締まる反面バストが小さくなってしまいます。
その点、ピラティスやヨガは、体全体を鍛えることを重視しており、バストアップにも役立ちます。また、ゆったりとした呼吸でリラックスしてできるため、ストレス解消にも良いでしょう。
バストアップにおすすめ「魚のポーズ」のやり方を紹介します。
- 仰向けで横になり、足をそろえて伸ばす
- 伸ばした手のひらを下に向け、お尻の下に入れる
- 息を吸いながら、ひじで床を押すようにして胸を上へ向けて持ち上げる
- 頭頂部は床につけたまま、しっかりと首を反らすように伸ばす
まとめ
40代の女性は、健康面だけではなく、生活面にもさまざまな変化が起こってきます。ただでさえ大変な時期に、ホルモンバランスも乱れると、バストの形が崩れやすくなってしまいます。
40代の女性には、まだ十分な体力や気力が残されています。美しいバストでいるためにも、ヨガやピラティスに挑戦し、生活習慣や食事内容も見直していきましょう。
この記事の執筆者
佐藤 由加里 バストアップ専門エステサロン「p-Grandi」チーフエステティシャン。マッサージ、医療脱毛・医療痩身・フェイシャル、総合痩身エステの施術などを習得したバストアップ専門家。プロフィール |