バストの悩みQ&A

産後のバストダウンを防ぐ!バストケアのポイントとは?

多くの女性の悩みである産後のバストダウン。
今回は、産後のバストダウンを防ぐためのバストケアのポイントを解説します。
正しい知識を身につけて、産後も美しいバストをキープしましょう!

産後のバストダウンの原因


産後、バストが小さくなったり下垂したりする原因を解説します。
大きく3つありますので、確認しておきましょう。

乳腺機能の低下

女性の体は、妊娠すると母乳を作る準備として少しずつバストが大きくなっていきます。
出産し、授乳が始まると、母乳を作るためのホルモンが分泌されて、乳腺の働きはより活発になります。
しかし卒乳を迎えると、活発に乳腺を働かせる必要がなくなり通常の状態に戻るので、一気にバストダウンしたように感じてしまうのです。

クーパー靭帯の伸び

クーパー靭帯は、バストに網目状に広がって乳腺と脂肪や皮膚を支えています。
授乳期は、「バストに母乳が溜まっては授乳してしぼむ」これを1日に何度も繰り返すので、その度にクーパー靭帯も引き伸ばされてしまうのです。
クーパー靭帯は、一度引き伸ばされると元に戻らないので、授乳を終えた後にバストを支える力が低下しバストの下垂を引き起こします。

皮膚の伸び

皮膚も、バストを外側から支える役割をしています。
妊娠中から徐々にバストアップして皮膚が伸ばされ、授乳期を経て卒乳後にバストの張りが収まった時に、バストの皮膚にもたるみが残ってしまうのです。

産後のバストケアのポイント


産後のバストケアにはいくつかのポイントがあります。
卒乳後のバストダウンを最小限に抑えるためにこれらのポイントを意識してバストケアを行いましょう。

姿勢を正す

産後は、赤ちゃんの抱っこやおむつ替え、授乳など前屈みになる動作が多いので、姿勢が乱れがちです。
悪い姿勢が長時間続くことで、バストが圧迫されて血流が悪くなり、バストダウンに繋がります。
赤ちゃんのお世話や家事をする時にも、肩甲骨を中央に寄せて胸を開くことを意識しましょう。

ワイヤー入りの授乳ブラを着ける

産後のバストは、母乳を蓄えるので、大きく重くなります。
この大きく重くなったバストをブラジャーで支えないと、クーパー靭帯やバストの皮膚に負担がかかりバストダウンの原因になるのです。

授乳期のバストを優しく支えてくれるソフトワイヤー入りのブラジャーを着用することが大切。
マタニティー期から授乳期まで使い続けられるものもおすすめです。

バストクリームで保湿する

バストの張りとしぼみによる皮膚の負担を軽減するには、バストの保湿がとても重要です。
保湿が足りないと、バストに肉割れができてしまうことも。
お風呂に入った後と、朝ブラジャーを着ける前の1日2回、バストクリームでバストの皮膚を保湿しましょう。

授乳用のナイトブラを着ける

産後のバストは母乳が溜まって重くなるので、寝返りによるクーパー靭帯やバストの皮膚への負担はより大きくかかります。
適度なサポート力のあるナイトブラを毎日着けることで、卒乳後のバストダウンを最小限に抑えられます。
締め付けが強すぎるナイトブラは、血流を妨げ、乳腺炎などのトラブルの原因にもなるため、注意が必要です。

背中の筋トレをする

背中の筋肉を鍛えることで、バストを後ろから釣り上げてバストの位置をアップさせてくれます。
背中の筋トレには、背筋や、エア平泳ぎなどがおすすめ。

バストアップのために大胸筋ばかり鍛えてしまうと、体の前面の筋肉が強くなって姿勢が悪くなったりバストの脂肪が燃焼したりしてバストアップに逆効果になることもあります。

毎日湯船に浸かる

産後1ヶ月程度は入浴を控えるよう病院から指示がありますが、入浴の許可が出た後は毎日湯船に浸かって体を温めましょう。
温度はぬるめを心がけ、39〜40℃のお湯に15〜20分浸かることで、体を芯から温められます。
寝る1時間半〜2時間前に入浴を済ませると、ちょうど寝る時に深部体温が下がり、睡眠の質を高められるのでおすすめ。
熱いお湯に浸かってしまうと、交感神経が優位になって眠りが浅くなるので注意が必要です。

過度なマッサージをしない

授乳中のバストはとてもデリケート。
過度なマッサージによって乳腺に負担をかけてしまい、トラブルにつながることもあります。
授乳中のマッサージはなるべく避け、肌をなでる程度に止めましょう。

授乳中に気を付けるべきこと


卒乳後のバストダウンを防ぐには、授乳中に気を付けるべきポイントがあります。
3つお伝えしますので、覚えておきましょう。

赤ちゃんにバストを引っ張らせない

授乳する時に、赤ちゃんがバストを引っ張ってしまうと、クーパー靭帯や皮膚が伸びやすくなってしまいます。
授乳クッションなどを使って、赤ちゃんの口とバストの位置を同じ高さにすると引っ張られにくくなります。

左右差が出ないように授乳する

授乳する際に、授乳時間や先に吸わせる側に偏りがあると、卒乳後にバストの左右差に繋がります。
赤ちゃんは、先に吸った方のバストからより多くの母乳を飲みます。
右のバストから授乳をしたら、次の授乳では左のバストからというように、先に吸わせるバストは左右交互にしましょう。
授乳時間にも差が出ないよう、できるだけ同じくらいの時間で左右をチェンジしてみてください。

小さい方のバストから授乳する

元々バストの左右差がある場合、大きいバストの方が乳腺が発達していて母乳の出が良い多乳である場合がほとんど。
基本的にバストが小さい側の方が母乳を作る力が弱いのです。
元からバストに左右差がある場合には、左右対称に吸わせてしまうと、大きい方のバストがより大きくなってしまいます。
この場合、3回に2回は小さい方のバストから飲ませるようにし、小さい方のバストから多く母乳を飲んでもらうことで小さい方の乳腺が発達しやすくなります。
母乳パッドに付く母乳の量が左右同じくらいになるのが目安。
左右同じくらいの母乳がパッドに付くようになったら、左右均等に授乳していきましょう。

産後のバストダウンを防ぐ生活習慣

産後のバストダウンを防ぐために気を付けるべき生活習慣を4つ紹介します。
できるだけ毎日実践できるよう心がけてみてください。

可能な限り睡眠時間を確保する

産後は定期的な夜間授乳も必要になるので、睡眠時間を確保するのは難しいもの。
しかし、睡眠不足はバストダウンの原因となります。
赤ちゃんと一緒に昼寝をしたり、夜赤ちゃんが寝るのと同じ時間に寝たりして、できるだけ睡眠時間を確保できるよう工夫してみましょう。

水分をしっかり摂る

産後授乳している間は、母乳を作るために体の水分が使われるので、母体は水分不足になりがちです。
水分不足になると、血液の巡りが滞り、血液によって運ばれる栄養素やホルモンがバストに届きにくくなります。
1日に1.5〜2Lの水分を摂ることを忘れずに、授乳の前後には水分補給をする習慣を付けましょう。

朝起きたら朝日を浴びる

赤ちゃんとの生活は、どうしても不規則になりがち。
朝起きたら朝日を浴びることで、体のリズムをリセットし、自立神経を整えることができます。
自律神経が乱れると女性ホルモンも引きずられるように乱れてしまうので、注意が必要です。
毎朝起きたらまずカーテンを開けて朝日を浴びましょう。

赤ちゃんと過ごす幸せをしっかり感じる

赤ちゃんと過ごせる時間は尊くかけがえのないもの。
赤ちゃんとスキンシップをとることで、幸せホルモンセロトニンが分泌されます。
産後は、バストアップの大敵であるストレスが溜まりやすいもの。
赤ちゃんとのゆったりとした時間を大切にして、できるだけストレスを溜めないよう心がけましょう。

産後のバストダウンを防ぐために取り入れたい栄養素


バストダウンを防ぐには、必要な栄養素を不足なく取り入れることが非常に大切です。
産後は赤ちゃんのことに手一杯で、自分の食事が疎かになりがち。
ここで紹介する栄養素を積極的に取り入れてみてください。

たんぱく質

たんぱく質は私たちの体を作る材料です。
たんぱく質は、肉・魚・卵・豆類・乳製品に豊富に含まれます。
パンや麺類、丼ものをよく食べる人はたんぱく質が不足しやすいので、たんぱく質が取れるメニューを一品追加したり間食で補ったりして工夫しましょう。
すぐに食べられる豆腐や納豆、ゆで卵を常備しておくのもおすすめです。

良質な脂質

脂質の中でも良質な脂質であるオメガ3脂肪酸は、血液をサラサラにし、ホルモンの材料となったり柔軟な細胞壁を作ったりする働きがあります。
脂質というと体に悪いイメージをもつ方も多いのですが、オメガ3脂肪酸はバストアップに欠かせない栄養素です。
オメガ3脂肪酸が含まれる食材には、亜麻仁油・えごま油・魚・くるみなどがあります。
オメガ3脂肪酸は熱に弱く、できるだけ加熱せずに取り入れるのがポイントです。
たんぱく質と一緒に摂取すると吸収率が高まるので、魚をこまめに食べる習慣をつけましょう。

コラーゲン

コラーゲンは、クーパー靭帯の主成分であり、肌の弾力をキープするのにも欠かせない成分。
食べ物から摂取したコラーゲンは、一度分解されてアミノ酸やペプチドになり、再びコラーゲンとして合成されます。
コラーゲンを摂取しても、分解されてしまうためコラーゲンとしての効果は期待できないのではないかと言われていましたが、コラーゲンとして様々な効果を発揮することが明らかとなりました。
コラーゲンが含まれる食材には、牛すじ・牛テール・鳥軟骨・手羽先・鶏皮・豚足・ホタテ・エビ・カニなどがあります。

ビタミンC

ビタミンCは、体内でのコラーゲン合成に欠かせない栄養素。
抗酸化作用もあり、体を若々しく保つ働きもあるので、意識して取り入れたい栄養素の一つです。
ビタミンCが含まれる栄養素には、柑橘系のフルーツ・イチゴ・キウイ・ピーマン・ブロッコリーなどがあります。

正しいケアで産後のバストダウンを防ごう!


正しい知識を知って、実践することで、産後のバストダウンを最小限に抑えることができます。
特にバストの下垂は、垂れてしまってから元のバストに戻すのはとても難しいので、垂れる前の予防が大切。
産後は24時間赤ちゃんのお世話が必要で、なかなか自分の体を気に掛ける時間は取れませんが、小さな積み重ねをコツコツ行って、ママになっても美バストを目指しましょう!

 

この記事の執筆者

佐藤 由加里
佐藤 由加里
バストアップ専門エステサロン「p-Grandi」チーフエステティシャン。マッサージ、医療脱毛・医療痩身・フェイシャル、総合痩身エステの施術などを習得したバストアップ専門家。プロフィール