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- 脂肪を寄せてバストアップしたい場合は補正効果の高いもの
- 質の高い眠りを望むのであれば素材にこだわったもの
うつ伏せがバストアップにNGな理由と正しい寝方とは?
目次
(2019.10.16 追記)
眠るときにどんな姿勢をとっていますか?
横向き、仰向け、うつ伏せなど、眠るときには人それぞれ好みの姿勢があると思います。ですが、姿勢によってはバストの成長が妨げられ、形が崩れる可能性があります。
中でも「バストアップ的にNG」とされるのがうつ伏せ。
なぜ、うつ伏せはバストアップを阻害するといわれるのでしょう…?
睡眠中の姿勢はバストと深く関わっています
「睡眠はバストづくりの鍵を握っている」といわれます。ご存知のように、睡眠中にはバストアップに必要な女性ホルモンや成長ホルモンの分泌が活性化するためです。
しかし、睡眠とバストの関係はもうひとつあります。それが寝るときの「姿勢」です。
寝ている間の姿勢によって、バストにはさまざまな圧力や動きが、何時間もの間加わります。それが原因となってバストの形が崩れたり、場合によってはサイズダウンにつながってしまう可能性があるのです。
質のよい睡眠はバストにプラス
毎日きちんと睡眠をとることはバストアップの基本。それもただ長時間眠ればよいわけではなく、質のよい睡眠(熟睡)をとる必要があります。
なぜなら、眠っている間にバストアップに欠かせない女性ホルモンや成長ホルモンが分泌されるからです。しかも分泌能力がもっとも活性化するのはぐっすりと眠る「ノンレム睡眠」時だからです。
乳腺の増殖や発達をうながす働きをもつ女性ホルモン、細胞の修復や成長をつかさどる成長ホルモン、いずれも分泌量が不足するとたちまちバストに影響します。質のよい睡眠を得るために、以前は午後10時から午前2時までの「眠りのゴールデンタイム」に寝るべきだといわれていました。
しかし、忙しい現代にその時間に就寝するのは無理があります。最近では時間帯に関係なく寝始めてからの3時間でどれだけ熟睡できるかが重要とされています。
姿勢がバストに悪い影響を与える理由
ところが、「ちゃんと質のよい睡眠を十分にとっていても、バストが成長できなかったり、形が崩れたりしてしまう」という人もいます。その場合は睡眠がバストに与えるもうひとつの物理的な影響、「姿勢」が原因かも知れません。
人間の体は主に骨や筋肉、脂肪などでできています。これらを構成する細胞は、長時間同じ形を強制されるうちに変形していくのです。
起きているときと違って、横たわった体には上からの重力が均等に加わっています。バストを下にした状態でいたら、バストには上からの重力と自分自身の体重がかかり、押しつぶされた状態になるということです。
平均的な睡眠時間を8時間と考えると1日のうち1/3は眠っていることになります。大部分が柔らかい脂肪でできているバストに負荷がかかった状態で、長時間を過ごしたらどうなるでしょう…
そう考えると、バストアップを考える人がもっとも避けるべき姿勢は「うつ伏せ」ということになります。
バストに悪影響の多いうつ伏せ寝
「うつ伏せ寝」というと小さな子供がとる姿勢のように思えますが体が温まり、リラックスしやすいうつ伏せは大人になっても好む人が多いようです。しかし、バストアップの観点からいうと、バストに与える負担がとても大きい姿勢です。
うつ伏せになった場合、バスト部分は布団に押しつけられ、そこに上半身の体重が上から押さえつけるようにかかります。胸を圧迫したこの状態が長時間続くと下記のような悪影響があります。
- 血行が悪くなって胸に栄養が届かなくなり、バストの成長が妨げられる
- 脂肪が脇や背中に流れてサイズダウンしやすくなる
- バストを支えるクーパー靭帯が伸びてバストが垂れる原因になる
うつ伏せはバストの形を崩すだけでなく、胸のサイズが小さくなってしまう可能性のある最悪の姿勢だと考えられています。なるべく控えた方がよい寝方といえるでしょう。
バストアップにはリスクが少ない仰向けがおすすめ
一方、バストにもっとも負担をかけない寝方は「仰向け」だといわれています。上向きに寝ている状態であれば、自分の体重でバストを押しつぶす心配はありません。
また、圧迫されないぶんバストの血流が左右に偏らずに循環しやすくなります。血流に偏りがないということは、バストアップに必要な栄養が両方のバストに均等に行き渡り、バストの成長に左右差が生じにくいということです。
さらに、睡眠中の呼吸が楽になり、リラックスして熟睡しやすくなります。つまり睡眠の質が上がるというメリットもあります。
バストアップを意識するなら、少なくとも眠りにつく時点では仰向けでいることがおすすめです。ただ、仰向けで寝ていても油断は禁物。
体重はかからなくても重力で脂肪が横へと流れてしまうことは防げません。バストが左右に離れてしまったり、外側に向いてしまったりする可能性はあります。
バストの左右差が生じやすい横向き
左右どちらかを下にしている「横向き」の場合、バストは一定の方向に長時間傾いた状態になります。下になった側の胸は腕や寝具にはさまれて、押しつぶされて、やはり脂肪が背中や脇に流れやすくなります。
そして、下敷きになった側は血流やリンパが押さえつけられている状態が続きます。栄養が運ばれにくくなり老廃物が残るなどリスクがたまった結果、片方の胸だけが成長できなくなってしまうことも考えられます。
そればかりではありません。上になっている側の胸は宙吊りにぶら下がった状態になり、バストを支えるクーパー靭帯が伸びてしまう危険があります。
とくに右向き、左向きどちらかに寝やすい向きが決まっている人の場合は、大きさや形に左右差が生じやすくなります。うつ伏せ寝よりはマシですが、おすすめはできない姿勢といえます。
悪い寝方がバストに与える3つのデメリット
寝るときの姿勢はバストアップに大きな影響を与えます。
しかしそれは、「バストによい寝方をするとバストアップする」というプラスの影響ではありません。「バストに負担のかかる寝方をしないことでデメリットを受けずに済む」ということです。
うつ伏せや横向きの寝方がバストに与えるデメリットには、
- 血管が圧迫され、血流が悪くなる
- 押さえつけられた脂肪が脇や背中に流れてしまう
- クーパー靭帯が伸びてバストを支えられなくなる
などがあげられます。
血行が悪くなるとバストに栄養が届きにくくなる
うつ伏せ寝をしたときの最大のデメリットは、胸まわりの血行が悪くなって十分な栄養が行き渡らなくなってしまうことです。バストを大きくするためには乳腺組織を成長させ、胸の脂肪の量を増やす必要があります。
そのためには乳腺を活性化させるための女性ホルモン、そしてタンパク質や脂肪分といった栄養をバストへと届けなければなりません。しかし、女性ホルモンや栄養は血液の流れによって運ばれていくため、血流が悪くなるとバストまで届かなくなるのです。
せっかく睡眠をとって女性ホルモンを活性化させ、バランスのよい食事で栄養を摂取しても、それがバストの乳腺組織に届かなければ意味がありません。それどころか女性ホルモンの刺激を受けられなくなった乳腺や乳腺脂肪は退化してしまいます。
胸を圧迫する姿勢は、バストが育ちにくいだけでなく、もともとは豊かだったバストがサイズダウンしてしまうというリスクをももたらすのです。
脂肪が横に流れたり離れ乳になったりしやすくなる
バストを構成している要素のうち9割は脂肪です。この脂肪の量をいかに増やせるかがバストのサイズアップの決め手になります。
脂肪には圧力を加えると徐々に移動するという性質があり、「寄せ上げ効果」をうたった補正下着などはこの性質を利用して背中や脇の脂肪を胸に集め、バストアップにつなげているわけです。しかし、そうしてせっかくバストについた脂肪も寝ている間ずっと圧迫を与えていると、また背中や脇に戻ってしまいます。
また、きれいなバストをつくるためには脂肪で大きさを増やすことも大切ですが、形を保つことも非常に大切です。バストを吊り上げて盛り上がった形を支えているのはクーパー靭帯という繊維組織ですが、うつ伏せに寝ることで胸に圧力がかかるとクーパー靭帯組織が伸びてしまいます。
このクーパー靭帯は一度損傷すると元には戻りません。胸の形を保つ力が弱ってしまい、バストが垂れたり左右に離れたりする原因にもなってしまうのです。
ノーブラで寝ることによるバストへのリスク
寝るときの姿勢は仰向けがベスト!とはいえ、前述のようにたとえ仰向けでもリスクは生じます。また、就寝中は寝返りをうつので気づかないうちに悪い姿勢になっている場合もあります。
姿勢のデメリットを避けるために睡眠中の胸を保護するブラジャーをつけることが有効な対策です。ただし、日中に使っているブラジャーは締め付けが強く、また横たわった状態のバストを支える構造になっていません。
寝るとき専用に開発されたナイトブラの使用がおすすめです。
ナイトブラでバストの崩れ防止
横たわった姿勢のバストは、脂肪が上下左右に動いてしまいます。ナイトブラはその上下左右、全方向に対応したホールド力でバストをサポートする設計になっていて、脂肪が流れてしまうのを防止します。
ナイトブラを着用することで寝ているときの胸の揺れが抑えられクーパー靭帯が伸びたり、切れたりしにくくなります。寝返りをうってもバストの動きを気にせずに熟睡できることで、睡眠の質が向上するというメリットもあります。
ひとつ注意したいのはナイトブラをつけていても、うつ伏せになった状態では体重の影響は避けられないということです。
効果的なナイトブラを選ぶ3つのポイント
通常のブラジャーと違い、S、M、L、LLといったサイズ分けになっています。また、メーカーによってサイズの規定が違います。
必ずサイズ表を確認しましょう。
かゆみやかぶれなど肌のトラブルが起きない素材のチェックも忘れずに。汗をかく夏場や乾燥する冬などシーズンによっても条件が変わります。
どのような効果を求めるのかによって選び方は変わってきます。その他に…
- できるだけ試着をする
- ホックや金具がついていないもの
- ストラップが幅広で肩や背中に食い込まないもの
- 脇への流れを防ぐパワーネット機能などがあるもの
などを念頭において選ぶようにしましょう。
まとめ
睡眠中のリスクを考えるのであれば、うつ伏せや横向きは避けた方がよい姿勢です。最悪サイズダウンにつながる場合もあります。
バストに負担の少ない姿勢は仰向けですが、脂肪が左右に流れてしまうリスクは避けられません。寝るときにはバストの発育や形崩れを防ぐために開発されたナイトブラをつけるようにしましょう。
この記事の執筆者
佐藤 由加里 バストアップ専門エステサロン「p-Grandi」チーフエステティシャン。マッサージ、医療脱毛・医療痩身・フェイシャル、総合痩身エステの施術などを習得したバストアップ専門家。プロフィール |