- 横から見たときに細く平面的な「楕円形」
- 正面から見たときに細く立体的な「円柱形」
離れ乳の原因って何?改善することはできるの?
(2020.12.16 追記)
バストの位置が左右に開いた状態を「離れ乳」といいます。女性のバストに関する悩みで、よく聞かれるもののひとつに、この販れ乳があります。
ブラジャーをしているときは問題がないように見えるのに、外してしまうとなんだかバストが平らになってしまう、バストラインが曖昧、谷間がうまく作れないなどの悩みも、ひょっとしたら離れ乳が原因になっているかもしれません。
今回は、離れ乳になってしまう原因と改善方法をお伝えしていきます。
「離れ乳」の基準ってなに?
バストサイズが小さいまたは大きすぎる、下垂してしまった、左右の大きさに差があるなど、女性のバストに関する悩みはつきません。そんな悩みのひとつとして、よく耳にするのが「離れ乳」です。
「バストは大きいのに、きれいな谷間ができない」
「ブラジャーをつけても、バストの形が崩れて見える」
「バストのせいで体の横幅が広がり、太って見える」
といった場合、離れ乳が原因になっているかもしれません。
そもそも理想的なバストとは、どのような状態なのでしょうか?
バストに求める理想は「大きさ」や「形」などさまざまですが、共通していえるのは「バランスが整っていること」です!
実際に美しいバストは、鎖骨の中心点とバストップを結んだラインが「正三角形」となり、バランスが整った状態です。なお、この正三角形は「バストの黄金比」と呼ばれています。
離れ乳の場合、底辺が長い二等辺三角形になり、バストの黄金比である正三角形になりません。また、底辺が短い二等辺三角形になっている場合はバストが垂れる「垂れ乳」の可能性があります。
ただし、ブラジャーをつけていると、「離れ乳」や「垂れ乳」がわかりづらいものです。ブラジャーには、流れやすいバストの脂肪を中央に引き寄せ、コンパクトにまとめる補正力があるからです。
「もしかして離れ乳ではないか?」と思うときは、ブラジャーを外した状態で鏡の前に立ち、バストのバランスをチェックしてみましょう。
離れ乳の3つの特徴
離れ乳には、どのような特徴があるのでしょうか?
離れ乳の場合、体に以下のような「3つの特徴」があらわれるといわれています。
正しい位置にバストがある場合、バストトップが正面を向いています。
しかし、離れ乳の場合はバストが左右に流れていくため、バストトップが外側を向いてしまっていることが多いようです。
ブラジャーには、バストを脇から引き締めるサイドサポート機能があります。
ただ、離れ乳は脇や背中にもバストが流れていくため、そのサポート機能が役立ちません。カップの中にバストを落とし込もうとしても、アンダーベルトの位置がズレたり、ワイヤーがバストの上にのってしまったり、バストを押しつぶして、余った肉がはみ出してしまうのです。
脇の下に余計な肉があるときは、離れ乳を疑いましょう。
Dカップ以上だと、本来ならブラジャーをつけていないときでも、それなりに谷間ができます。
しかし、離れ乳の場合はバストにボリュームがあっても中央に寄せるのが難しく、全体的に平たい印象になります。ブラジャーをしていない状態だと、実際のカップサイズよりバストが小さく見えることもあります。
また、加齢にともないデコルテ部分が痩せてシワができやすくなります。すると、首からバストへ続くラインが、離れ乳とともに目立つようになり、バストがより垂れて見えてしまうのです。
離れ乳になってしまう原因はこれ!
離れ乳は、単純に見た目だけの問題ではなく、「ストレス」「食生活」「運動不足」「睡眠不足」「ホルモンバランスの乱れ」など、体の不調と大きく影響しています。また、これらの不調がいくつか積み重なって、バストに悪影響を及ぼしているケースもあります。
離れ乳がこれ以上悪化しないように、まずは自分の体と心に向き合ってください。そして、離れ乳の原因を知り、それぞれに合った対策を見つけ、美しいバストにつなげましょう。
離れ乳の原因のひとつとして、「大胸筋」や「小胸筋」の筋力低下が考えられます。
運動不足や座り仕事が多いなど、上半身を動かす機会が少ないと、これらの筋力が衰えてしまいます。すると、バストを内側にぎゅっと引き寄せる力も弱まり、バストが横へ広がり離れ乳を招くのです。
人の体型は主に2種類あります。
このような体型の違いによってバストのつく位置が変わるのです。
体が左右に引っ張られた状態でバストがつくため、バストが正面に向きます。
円のカーブしている部分にバストがつくため、体の幅いっぱいにバストが広がり、離れ乳になりやすいのです。
日常生活で欠かせないスマホやタブレットですが、このような長時間の前傾姿勢は、首や肩が凝り固まり、離れ乳の原因になります。これは、柔らかいバストの脂肪が、凝り固まった背中の筋肉の方へ引っ張られてしまうからです。
猫背は、背中の筋力が低下しているため「楽な姿勢」を求めて常に前傾姿勢になります。すると、バストが内側に入り込み、胸を圧迫して血流が悪くなるのです。
この状態が続くと、バストの弾力やハリを失って離れ乳が悪化してしまいます。
ブラジャーを正しく使えないと、しっかりと胸をホールドできません。補正力が高いブラジャーを購入したとしても、重力に負けて離れ乳になりやすい傾向があります。
下記3つのようなブラジャーの使い方はNGです。当てはまるものがないか確認しましょう。
ブラジャーのサイズが合っていないと、バストの重みを支えられずに形が崩れてしまいます。サイズは、小さくても大きくてもNGです。
また、体重は変わっていなくても、サイズは変わっているかもしれません。定期的に、ブラジャーのサイズをチェックしましょう。
サイズがピッタリでも、つけ方やつける位置が間違っていると意味がありません。ブラジャーは正しくつけていないと、バストアップの効果が発揮できないからです。
「アンダーベルトがズレないか」「カップにバストがしっかりおさまるか」「ホックが肩甲骨の下にあるか」など、ブラジャーのフィット感を確かめましょう。バストがカップからはみ出ていると、そのままバストの脂肪が背中や脇に流れていき、離れ乳の原因になります。
「寝るときくらいはリラックスしたい」と感じて、ブラジャーをつけずに寝る人もいるでしょう。しかし、寝ているときも常にバストは重力の影響を受けています。
寝返りのたび、あちらこちらへバストが移動して、バストの位置が不安定になります。バストの位置を安定させるために、ソフトなつけ心地のナイトブラを着用しても良いでしょう。
女性の体は、年齢とともに柔らかくなっていきます。これ自体は誰にでも訪れる体の変化なので問題ありません。
しかし、バストが柔らかくなると、その重みでバストが下がりやすくなり、離れ乳になりやすいのです。
バストは主に乳腺と脂肪でできています。若い頃は、女性ホルモンも乳腺も活発に働いているためバストはふっくらとしています。
しかし、年齢とともに女性ホルモンの分泌量が減り、乳腺が萎縮して脂肪が増え、柔らかいバストに変化してしまうのです。
妊娠すると、女性ホルモンが活発になりバストが急激に大きくなります。その後、赤ちゃんの授乳回数に合わせて母乳が溜まりバストが大きくなりますが、赤ちゃんが飲み終わると母乳が空っぽになりバストがしぼんでいくのです。
このような変化が、離れ乳の原因だといわれています。
バストの中には、ゴムのようにバストを支えている「クーパー靱帯」があります。バストが急に重くなったり、伸縮を繰り返したりすることで、クーパー靱帯の力が弱まるのです。
一度ダメになったゴムが元に戻らないように、伸びきったクーパー靱帯は戻りません。次第に、バストを上へ引き上げる力が弱くなり、下垂や離れ乳になるのです。
離れ乳を改善するためにできること
離れ乳は、老けて見える要因のひとつです。若々しいバストを目指して、離れ乳を改善しましょう。
まずは、自分が「なぜ離れ乳になってしまっているのか」という問題点をクリアにしてください。その上で、ブラジャーの見直しやストレッチなどを行い、バストにも健康にも良い生活を送りましょう。
離れ乳の改善は、何歳からでも始められます。
窮屈なのが苦手で「ノンワイヤータイプ」や「キャミソールタイプ」のブラジャーを選ぶ人も多いでしょう。なかには、ノーブラで過ごしている人もいるかもしれません。
休息するには良いものの、ノーブラでいると離れ乳が進んでしまいます。できるだけノーブラでいる時間を少なくしてください。
体調がすぐれないとき、むくみが気になるときなどは、圧迫感のないノンワイヤーのブラジャーや肌触りの優しい天然素材のブラジャーを選び、上半身をリラックスさせるのがおすすめです。
離れ乳対策なら、しっかりと胸をホールドできる「フルカップブラジャー」やバストラインがきれいに見える「3/4カップブラジャー」を選ぶと良いです。アンダーベルトやストラップが太く、サイドベルトが脇の下までしっかりくるものが理想的です。
いくらお気に入りのブラジャーでも、同じものを使い続けるのは良くありません。その都度、ブラジャーのサイズを確認し、今の体型に合ったブラジャーを選んでください。毎日、無理なくつけられるブラジャーにしましょう。
また、ブラジャーは繰り返し使用していると、劣化してベルト部分が伸びてきます。劣化したブラジャーではホールド力が低下するので離れ乳が加速してしまいます。そのため、定期的にブラジャーは買い替えるようにしてください。
離れ乳を防ぐためには、背中の筋肉の凝りをほぐし、血流をスムーズにしてください。また、筋力トレーニングで、バストまわりの筋力を強化するのも良いでしょう。
運動が苦手な方は、軽いストレッチ程度でも問題ありません。いくつか簡単なストレッチ方法を紹介します。
前鋸筋とは脇の下にある筋肉で、肩甲骨の裏側から肋骨につながっています。この筋肉をほぐすと肩凝りや猫背が改善できるのはもちろん、バストを寄せて離れ乳を防ぐのに効果的です。
- 壁の横に立ち、手をまっすぐ上にあげた状態で手のひらを壁につける
- 壁に体重をかけながら、手のひらを上に向けてゆっくりとスライドさせていく
※このとき、前鋸筋が伸びているのを意識します。 - 左右10回ずつを1セットとし、朝晩に1セットずつ行いましょう。
「大胸筋を鍛えるとバストアップする」という話はよく耳にしますが、離れ乳対策なら、その奥に隠れている「小胸筋を鍛える」のが有効です。
- 胸の前で両手の指先から肘までをぴったり合わせる
- 脇を引き締めた状態で、そのまま肘を10回引き上げる
- 次に体の後ろで手を組む
- 斜め上に向かうようなイメージで胸を張り、両手を斜め下方向に向かって引き下げる
就寝時にブラジャーをつけていますか?
日中用のブラジャーをつけたまま寝ている人もいれば、ノーブラで寝ているという人もいるでしょう。しかし、寝ているときでも、バストは常に重力の影響を受けています。
寝返りを打ったりうつぶせ寝になったりすると、バストが押しつぶされて、クーパー靱帯を傷つける可能性もあるのです。
そこで、就寝時のバストを守るために必要なのが「ナイトブラ」です。ナイトブラは、柔らかい質感で伸縮性が良く、圧迫感や窮屈感がありません。
就寝時は、前後左右どの方向にバストが流れてしまうかわかりません。そのため、全方向に均一にホールド力があるナイトブラが良いでしょう。
まとめ
離れ乳はバストが左右に開いてしまうため、バストの谷間ができなくなったり、サイズが小さく見えてしまったりします。女性にとっては切実な問題ではないでしょうか。
離れ乳の原因は加齢や筋力低下などで、離れ乳が一度起こるとバストの重みでどんどん悪化してしまうケースもあるようです。少しでも気になるときは、体にフィットするブラジャーを選び、筋トレやストレッチなどにも取り組みましょう。
この記事の執筆者
佐藤 由加里 バストアップ専門エステサロン「p-Grandi」チーフエステティシャン。マッサージ、医療脱毛・医療痩身・フェイシャル、総合痩身エステの施術などを習得したバストアップ専門家。プロフィール |