- エストロゲン
- プロゲステロン
女性ホルモン不足だと貧乳になるって本当ですか?
目次
痩せすぎだと貧乳や女性ホルモン不足になりやすくなります
実は、貧乳に関してはっきりとした定義はありません。しかし、周囲の人と比べて自分は貧乳ではないかと思っている人が多いようです。
同様な考え方で、実際は健康的な体型なのに、もっと痩せなくてはいけないと思っている若い女性が多いようです。現在、多くの女性が痩せすぎているのに、もっとバストアップしたいと願っています。
テレビやネットで見る有名人、人気の漫画やアニメの女性の体型にあこがれているのでしょう。しかし、彼女たちの体型は極端にデフォルメされています。
痩せすぎることにより、筋肉や脂肪も少なくなるので貧乳になるといわれています。健康面でいえば、女性ホルモンの分泌が減って生理が止まってしまいます。
女性ホルモンはバストの発達だけでなく、血管や骨にも関係しています。痩せすぎると、貧乳だけでなく、体の働きにも悪影響を及ぼしてしまうのです。
実は、バストは筋肉や脂肪がバストの大きさやハリを作り出しているからです。バストアップを心掛けるならば、女性ホルモンだけを増やすことにこだわらず、筋肉や脂肪を体全体、適度につけ、健康的なボディになることが重要です。
バストアップには女性ホルモンの分泌の安定と増加が関係
女性ホルモンには2つの種類があります。
エストロゲンは女性らしい体型になる働きをし、乳腺を増やします。一生の間で思春期前から劇的に分泌が増え、思春期前にバストが急に大きくなることと関係しています。
生理周期でエストロゲンの分泌が多い時は、髪の毛や肌の調子が良いといわれます。
プロゲステロンは妊娠の準備や継続に関係するものです。水分をため込む性質があり、プロゲステロンの分泌が多いと、むくみやすくなります。
生理前にバストのハリが強くなることはプロゲステロンの分泌が増えるためです。
また、女性ホルモンは妊娠することによっても増え、出産すると減ります。妊娠するとバストが大きくなり、授乳に備えるわけです。
加齢によるエストロゲン分泌の減少は、バストがしぼみや垂れを始めとした、体の様々な変化と関係しています。ただし、女性ホルモンの影響には個人差があります。
女性ホルモンによって、どの程度バストアップするのか、生理前にバストのハリが強くなるのか、妊娠時にバストが大きくなるのか、また加齢によりどの程度しぼんでしまうのかについては個人差があるのです。
個人差というのは「体質」や「体調」など多くの要素が関係しているのです。
間違った減量はスポーツの成績と女性ホルモンに悪影響
スポーツは体重が軽いほうが激しく動けるので、専門に行うアスリートの多くは良い成績を上げるために体重制限をします。その時、食べる量を単純に減らすといった間違った方法で体重制限を行うと、一見すると体は軽いスポーツ向きになります。
しかし、女性の人間として痩せすぎてしまうという場合があります。単に食事量を減らすと体重は確かに減りますが、体を動かすエネルギーも減ってしまいます。
つまり、激しいスポーツをするだけのエネルギーを使うと、健康に生きるためにはエネルギー不足になるのです。スポーツでは、その上、成績を上げなくてはいけないというプレッシャーも加わって、大きなストレスになります。
痩せすぎと、ストレスは、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌を減少させてしまいます。すると、生理が止まったり、骨がもろくなったり、血管が硬くなったりする場合もあるのです。
他にも、エストロゲン分泌の減少は、実は女性のメンタルにも悪影響を及ぼします。このように、間違った体重制限をすると、かえってスポーツの成果が上げられなくなるという逆効果に繋がってしまいます。
ですので、食事で体重制限を行うならば、必ず栄養学に則って、体の余計な脂肪を減らしながら筋肉は残す方向でメニューを作りましょう。しかし、スポーツ自体が直接、貧乳の原因ということではありません。
一般的な、適度なスポーツは、気分がスッキリしてストレスを解消し、代謝をアップさせます。運動習慣があればストレスに強くなれる、という研究結果も報告されています。
バストアップのため、そういった意味でも、適度に体を動かすことを習慣づけましょう。
痩せすぎると女性ホルモンの分泌が減少して健康に悪影響
肥満や痩せすぎを判断する指数にBMI(ボディ・マス・インデックス)というものがあります。身長と体重から計算するものです。
日本では、
- 18.5未満が痩せ
- 18.5以上25未満が普通
- 25以上が肥満
とされています。
そして、18.5未満の痩せすぎの人は生理が来なくなってしまうリスクが高くなります。これは、痩せすぎると女性ホルモンの分泌が減少するからです。
生理が来ないだけではなく、他にも女性ホルモンの分泌が減ると健康上のトラブルが表れます。
その一つは、骨がもろくなります。いわゆる骨粗しょう症という状態で骨折しやすくなるのです。また、妊娠や出産にも関係しています。
実は、日本の若い女性は痩せすぎの人が多いという調査結果が発表されており、健康上の問題が心配されています。疲れやすい、考えがまとまらない、貧血気味などといった体の不調の原因は痩せすぎにあるかもしれません。
まず、生活習慣を見直して、痩せすぎの状態を改善し、健康的に体重を増やして体調を戻しましょう。痩せすぎを改善すると貧乳からバストアップできる体調になります。
BMIが普通だと病気にかかりにくくなり、良い体調をキープできやすくなるといわれています。昨今、実は若い女性が痩せすぎるのは、自分に自信がなく、周囲の評価や大量に流れる情報に振り回されやすいことも根底にあるともいわれます。
色々な体型や考えの人が世界にはたくさんいる、自分はありのままでいいのだという考え方を持つことも痩せすぎ防止に繋がるかもしれません。
強すぎるストレスや睡眠不足は女性ホルモン減少に繋がる
ストレスが強すぎると女性ホルモン分泌が上手くできなくなることもあります。それは、女性ホルモンの分泌指令は脳内から出され、ストレスは脳に悪影響を及ぼすからです。
初めての生理を迎える数年前から急激にバストアップする人が多いですが、これはエストロゲン分泌が急激に増えることが関係しています。しかしその時期は、親や友達との人間関係や勉強のこと、自分の容姿のことなどでストレスがかかる頃と重なります。
あまりにも強すぎるストレスは、大人の女性の体になるための女性ホルモンの分泌に悪影響を及ぼします。バストが急激に大きくなる時なのに、ストレスのせいで大きくなれないということになります。
また、大人になってからも仕事のことや人間関係などでストレスが強くかかる生活をしていると、バストアップが上手くいかないということになります。そして、睡眠不足だと脳の疲労が取れず、女性ホルモン分泌や体の他の部分の機能にも悪い影響を与えます。
スマホやネットをしながら眠れば、睡眠の質を下げて脳が働かなくなり、女性ホルモンの分泌が減少します。これらのストレスがかかり続け、睡眠不足が続く生活をしていると、貧乳はなかなか解決しません。
ただ、ストレスフリーな生活を送るということは不可能です。ストレスを解消するためにこそ、趣味を持つ、人間関係を広げる、自分を追い詰めるような考え方から別の考え方に変えてみる、など、前向きなストレス対策方法をいくつか持っておきましょう。
睡眠の質を上げるには、寝る直前にスマホを触らず、寝室を暗めにして温度も調整しましょう。痩せている人は、体が冷えて眠れない人が多いようです。
寝る前にぬるま湯のお風呂に入ることや、足湯に浸かることで末梢血管が広がって体が温まり、眠りやすくなります。マッサージなどでリンパや血液の流れを改善させると、体が温まりやすくなります。
貧乳のメリットは清楚さや着付け、スポーツなど6つもある
さて、貧乳にこだわりすぎることも、自分自身にかけるストレスになります。そのままの自分のバストを好きになり、バストの長所を見つけることで、ある意味ストレス解消に繋がるかもしれません。
貧乳の優れた点をポイント別に上げてみました。
彼氏やその両親に良い印象を与える、清楚な服のほとんどは、バストを強調しないデザインになっているので、貧乳のほうがかわいく着こなせます。
バストが大きい人は、和服を着る前にタオルなどをバストの下に入れて補正しなければ、キレイな着付けになりません。しかし、貧乳ならば補正の量が減るので、暑い中浴衣を着る時も涼しく着こなせることができます。
バストが揺れて痛いのでスポーツしたくないという悩みは、貧乳には無縁です。気軽にスポーツして、ストレス解消やホルモンバランス調整に役立てましょう。
大きなバストは肩や首に負担がかかり、肩こりの原因の一つになります。貧乳の場合、その心配がありません。
パットの入ったブラを使えば、ある程度バストアップして見せることができます。
貧乳のほうがバストの深いところにあるしこりを発見しやすいといえます。バストが大きいと深いところにあるしこりは触診では発見することができず、マンモグラフィーや超音波検診でないと見つけられないからです。
なお、貧乳は医学的に問題はありません。
まとめ
貧乳にはっきりとした定義はなく、周囲の人と比べて自分は貧乳ではと思う人が多いようです。痩せすぎると、体の働きにも悪影響が及びます。
バストアップを心掛けるならば、女性ホルモンだけにこだわらず、筋肉や脂肪を適度につけ、健康的なボディになることが重要です。
女性ホルモンのうちエストロゲンは思春期前にバストが急に大きくなることに関係しています。もう一つのプロゲステロンという女性ホルモンは、バストのハリやむくみやすさに関係しています。
妊娠や加齢によっても女性ホルモンは増減します。
食べる量を単に減らすといった間違った方法で体重制限を行うと、一見すると体はスポーツ向きになります。しかし、痩せすぎればエネルギー不足になり、エストロゲンの分泌が減少します。
体調不良になって、スポーツの成果が上げられなくなるのです。
痩せすぎると、生理が来なくなってしまうリスクが高くなります。また、妊娠や出産などで健康上の問題が心配され、貧乳どころではありません。
痩せすぎの状態を改善し、健康的な体調でバストアップしましょう。
思春期の強すぎるストレスは、脳に悪影響を及ぼして女性ホルモンの分泌が減り、バストが大きくなりにくいものです。また、大人でも睡眠不足や睡眠の質の低下によって女性ホルモンの分泌が減少します。
ストレス対策や睡眠の質を上げる方法をいくつか知っておきましょう。
貧乳は長所と知ることでストレス解消になるかもしれません。清楚な服が着こなせて、浴衣や着物の着付けが楽です。
スポーツが楽ですし、胸の重さによる慢性的な肩こりの心配がありません。パットの入ったブラで、ある程度バストアップして見せらせます。
医学的には問題なく、バストの深いところにあるしこりを発見しやすいのです。
この記事の執筆者
佐藤 由加里 バストアップ専門エステサロン「p-Grandi」チーフエステティシャン。マッサージ、医療脱毛・医療痩身・フェイシャル、総合痩身エステの施術などを習得したバストアップ専門家。プロフィール |