- 吐き気
- 嘔吐
- 食欲不振
- つわり
- 倦怠感
- 眠気
- 頭痛 など
妊婦の間に胸の大きさはどのくらい変化する?
目次
(2020.01.31 追記)
妊娠すると体内の女性ホルモンが増加し、出産に向けて体に様々な変化が起こります。そのひとつに「胸の大きさの変化」があります。妊娠すると乳腺が発達し、胸がサイズアップするのです。
それでは妊娠したらいつ頃、どのような変化がみられるのでしょうか?また、胸を労わるために必要なことはなんでしょうか?
妊娠の準備をしている方は事前にチェックして、妊娠後の胸の変化に備えましょう。
妊婦になると起こる体の変化とは
妊娠すると様々な体の変化が起こります。
生理予定日を過ぎて1週間ほど経った頃に多くみられるのが、体調の変化です。
妊娠による体調の変化には個人差がありますが、15週目くらいには収まるのが一般的です。その後、妊娠中期になると体つきの変化もみられるようになります。
妊娠による最も目立つ変化はお腹が大きく膨らんでいくことです。妊娠5ヶ月頃には胎児の成長とともに子宮が大きくなり、お腹の膨らみが目立ってきます。早い人だと胎動を感じ始める時期でもあります。
おなかが大きくなるとともに、乳腺が発達して、胸のサイズアップが顕著になるのもこの頃です。これは、出産後の授乳に向けての準備が進んでいくためです。
妊娠すると体調の変化だけでなく、このような体つきの変化への対応も必要になってくるのです。
妊娠すると増えるホルモン
妊婦になると現れる体の変化の原因は、女性ホルモンの分泌が盛んになるためです。妊娠するとホルモンバランスに変化がみられます。
まず、hcg(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンの分泌が始まります。
そして、プロゲステロンの分泌も盛んになります。
また、エストロゲンの分泌も増加します。
胸の大きさはどう変化する?
このような女性ホルモンの分泌量の増加によって乳腺の発達が起こります。乳房は主に「脂肪」と「乳腺」で構成されているのですが、乳腺が乳房のなかに張り巡っているため、乳腺が発達することで胸のサイズもアップしていくのです。
エストロゲンやプロゲステロンの影響で乳腺が発達していきます。
プロラクチンの影響を受けて母乳をつくる準備が始まります。プロラクチンは母乳をつくるために重要なホルモンのひとつで、出産後が分泌量のピークになります。
プロラクチンは徐々に減少していくのですが、授乳をせず乳房への刺激を全く与えなければ、産後1週間程度で妊娠前の分泌量に戻るといわれています。妊娠による胸のサイズアップは妊娠初期から始まり、ブラジャーのサイズアップが必要なほど大きくなります。
これらは出産後の授乳に向けての大切な変化です。授乳に向けた体の準備がしっかりと行われるように、胸の変化に合わせた対応をしていきましょう。
いつから胸は大きくなり始めるの?
妊娠初期から胸の大きさの変化は始まりますが、大きくなったと実感できるのは「妊娠3ヶ月頃」です。これまでのブラジャーがきついと感じることがあるかもしれません。
妊娠初期に胸がサイズアップしてきたと感じたら、これまで着用していたブラジャーは控え「マタニティ用のブラ」の使用に切り替えたほうが良いでしょう。
妊娠中から産後にかけての胸は過敏になっているので、締めつけなどの刺激は体調不良を招いてしまうことがあります。そのため「乳房が圧迫されている感じ」や「アンダーバストがきつい」と感じたら要注意です!
また「妊娠5ヶ月頃」になると、これまでのブラジャーのサイズより1カップほどのサイズアップがみられるようです。
妊娠すると体調だけでなく体つきにも変化が起こりますので、胸を含めた体全体のケアに気を配りたいものです。
どのくらい胸は大きくなるの?
妊娠5ヶ月以降も胸のサイズアップは続きます。個人差はありますが「妊娠7ヶ月頃」には2カップ弱程度大きくなります。そして「妊娠10ヶ月頃」の出産直前になると、2カップほどサイズアップするのが一般的です。
乳房に張り巡る「乳腺」が大変発達するため、ずっしりとした重みのある胸となっています。妊娠週数が進むにつれて胎児が成長し、おなかがどんどん大きく重くなるとともに、胸もずっしりとサイズアップするため、妊娠前のように身軽に体を動かすことは難しくなります。
お腹が前に突きでて大きくなるのは妊娠5ヶ月頃~ですが、大きくなるその重さによって「膝」「腰」「背筋」に負担がかかってきます。出産時期が近づくと、おなかの大きさと重さで「反り返るような姿勢」になっていき、同時に胸もずっしりとボリュームアップしていきますから、体への負担も大きくなります。
妊娠中は、姿勢による不調のケアをして、少しでも快適に妊婦としての生活を過ごしたいものです。
どんなふうに胸は大きくなるの?
妊娠によって胸がサイズアップするときには、アンダーからトップにかけての高さが増えるのではなく、胸の下側がボリュームアップしたり横に大きくなったりします。
ですから、妊娠前に使用していた通常のブラジャーでは形が合わなくなってきます。さらに、普通のブラジャーは胸の形をきれいに整える目的でつくられているものが多いので、妊娠中の胸のケアには適していません。妊娠してブラジャーがきつくなってきたからといって、これまで使っていたような普通のブラジャーをサイズアップするのではなくマタニティ専用のものが必要です。
妊娠中のバストは締めつけに注意
妊娠中の胸はデリケートになっています。乳腺が発達し出産後の授乳に向けて、母乳をつくる準備が進んでいるためです。それにより、胸はサイズアップが著しくなったり、乳頭の皮膚が過敏になったりします。そのため、胸を締めつけるような下着や衣服は避けましょう。
また、乳首も授乳に備えて変化していきますから、下着や衣服によるこすれに注意をしましょう。
- 妊娠前のブラジャーをそのまま使用し続ける
- サイズや形の合わないブラジャーを使用する
- 胸がサイズアップしてこれまでの下着が合わなくなったためにノーブラでいること
などは、こすれの原因となります。
妊娠中は体の変化により負担がかかることが多くありますから、胸のトラブルを招くことなく過ごしたいものです。
1.妊娠初期のバストに注意したいこと
妊娠初期には女性ホルモンの分泌量が増加することで、体に様々な変化が起きます。生理が止まり、吐き気や嘔吐などのつわりや倦怠感、眠気などの体の不調が起こることで、妊娠に気づくことも多いでしょう。
子宮のなかでは、赤ちゃんがどんどん成長していきます。そして同時進行で胸のサイズアップも始まります。
妊娠による胸のサイズアップが実感できるのは妊娠3ヶ月頃ですが、早い人ではそれ以前からこれまでのブラジャーがきつくなるなどの違和感があるかもしれません。きついと感じたブラジャーは、使用をやめたほうが良いでしょう。
自覚がなくとも胸の成長は始まっていますから、締めつけが気になる場合にはワイヤー入りのブラジャーや体にフィットした下着の使用は避けるのが無難です。妊娠中の胸に適した専用のマタニティブラがありますから、妊娠初期の頃からマタニティブラについて調べるなど準備をしておくと良いでしょう。
妊娠中は体調が優れない日も多くありますから、下着がきついと感じてから急いで探すより、事前に購入できるお店をみつけておくなど、早めに用意をしておくことをおすすめします。
2.妊娠中期以降はマタニティブラの使用を
妊娠中期となる妊娠5~7ヶ月になると、つわりも収まり安定期といわれる時期に入っていきます。この頃になると、胸は1カップ以上大きくなってくるのが一般的です。
乳腺はこの後もどんどん発達していくため、妊娠中期以降は専用のマタニティブラの使用を強くおすすめします。マタニティブラは下着メーカーが手がけたものがありますので、下着売り場で問い合わせてみると良いでしょう。
また、ベビー用品を扱っている専門店でも取り扱いがあります。マタニティウェアに力を入れている衣料品のお店や通販でも購入することができますので、チェックしてみてください。
身近に妊娠中の人や妊娠の経験がある“ママの先輩”がいれば、どこでどんなマタニティブラを購入していたか、使い心地はどうだったかなど尋ねてみても良いでしょう。乳腺の発達を妨げたり炎症を起こしたりなど胸のトラブルを招かないよう、妊娠中期以降の胸の変化に合った専用のブラジャーを使用して出産後の授乳に備えるとともに、快適なマタニティライフを過ごしましょう。
3.妊娠中のバストに気をつけたいこと
妊娠中の胸は出産後の授乳に向けて、乳腺が著しく発達するなどしてデリケートな状態です。ですから、合わない下着や衣服による締めつけには注意をしたいものです。
また、乳頭も過敏になりますから、こすれによるトラブルも起きやすいといえるでしょう。締めつけを避けるために大きめの下着を着用すると、こすれの原因となることがあります。
また、ブラトップもこすれを起こすことがありますので、専用のマタニティブラの使用がおすすめです。このように過敏になったりサイズが変わってきた胸に違和感を覚えて、過度に触れたり圧したりさすったりしていると、胸にトラブルが起きることがありますので注意してください。
違和感を解消するために自己流の対処をするのは避けるのが良いでしょう。胸は出産後に授乳をするための大切な部分ですから、妊娠中の変化を大切にケアしていきたいものです。
もし、妊娠中に胸について気になることがでてきたら、妊婦健診のときなどに相談してみると良いでしょう。
大きくなるだけじゃない胸の変化
妊娠による胸の変化は、サイズアップだけではありません。妊娠初期から乳房や乳首が過敏になり、圧されるような痛みを感じたり、乳首がヒリヒリしたりすることがあります。
妊娠中期になると母乳をつくる準備が加速し、妊娠22週の頃には母乳がつくられ始めます。妊娠前で授乳をしていないのに母乳がつくられたら、どうなってしまうの?と思う人もいるでしょう。
乳房のなかに溜まってしまったり、乳首から漏れでてしまったりするのではないかと心配になる人もいるかもしれません。妊娠前につくられた母乳は体内に吸収されていきますので、そのような心配はいりません。
妊娠後期になるとよりサイズがアップして重みを増し、痛みを感じることがあります。この頃になると、就寝する際にもマタニティ専用のナイトブラを着用したほうが、胸への負担が減ることがあるようです。
1.乳首にも変化がみられる
妊娠により胸が大きくなるにつれて、乳首にも変化がみられます。乳首や乳輪のサイズが大きくなり、色が濃くなってきます。
また、乳輪の上にあるブツブツとした突起が目立ってくることもあります。この突起は「モントゴメリー腺」と呼ばれるもので、授乳の際に乳首を守る働きをするものです。
乳首や乳輪の色が濃くなったりブツブツが目立ってきたからといって、何度もこすったり力を加えたりしてはいけません。入浴時にもゴシゴシと力を入れて洗うのは避け、お湯で洗い流す程度にしましょう。
乳首の色や乳輪の変化は炎症や病気ではなく授乳に向けた準備ですので、過度に気にする必要はありません。妊娠線が胸に現れる人もいます。
妊娠線というとおなかにできるイメージがありますが、急激に大きくなる胸に出来てしまうこともあります。妊娠線ができると完全に消すのは難しいので、気になる人は専用のクリームで予防をすると良いでしょう。
おなかに使用する妊娠線対策用のクリームで構いませんので、事前にしっかり対策をして防ぐことが大切です。
2.バストの毛が濃くなることも
妊娠したら髪の毛や体毛が濃くなったという話は珍しくありません。そのため、胸に生えている産毛も濃くなる傾向にあります。
これは、妊娠によって女性ホルモンのエストロゲンの量が急増するために起こることです。エストロゲンには毛の成長を促進する働きがあります。
その影響で、髪の毛や体毛の成長が促され濃くなることがあるのです。濃くなるのは胸だけではありませんが、サイズアップや乳首、乳輪の変化など妊娠による影響を受けやすいだけに、とくに毛が増えたことが気になる箇所かもしれません。
ただし、出産後にエストロゲンの量が通常に戻ると、髪や体毛の急成長も収まります。出産後にエストロゲンの量が急速に減ることで、髪が多く抜けることもあるほどです。
女性ならムダ毛は気になってしまいますが、毛深くなったと心配するよりは妊娠中の一時のものだと捉えておくと良いでしょう。妊娠中の胸は過敏になっていますから、ムダ毛の処理をして刺激を与えるのは控えるのが無難です。
3.産後の胸の変化
出産直後の胸は、赤ちゃんに母乳を与えるために乳腺の活動がさらに活発になります。授乳前はハリがありずっしりと重みのある状態ですが、授乳後はハリやボリュームがダウンします。
このように、胸の状態が変化しやすい時期なので、戸惑うこともあるでしょう。母乳が溜まってハリの強い状態の胸は、痛みを感じることもあります。
妊娠前の胸とは違ってきますから、出産前まで使っていたブラジャーではなく、産後の胸に対応したものを使用したいものです。その後の胸は徐々にサイズダウンしていきます。
ハリもなくなっていくため、たるみや下垂が気になってくるでしょう。授乳を終える“卒乳”の頃になるとサイズダウンが顕著になり、ハリも失われます。
卒乳後は、妊娠中からボリュームの変化が続いたことにより、妊娠前とサイズや形が変わっているかもしれません。妊娠前のものをそのまま使用するのではなく、改めて卒乳後の胸に合ったブラジャーを探してみてください。
4.産後のケアも大切
出産後は母乳が活発につくられるようになり、授乳も始まることから胸のトラブルが起きやすいといえます。ですから、産後の胸に適したケアが大事です。
サイズや形の変化が大きい産後の胸に対応した、産後や授乳期専用のブラジャーを選ぶと良いでしょう。締めつけ感のないやさしいつけ心地のものや、授乳がしやすいつくりのものなどがあります。
また、外出時に適した、形をサポートする産後用のワイヤー入りブラジャーもあります。大きさが変動する時期ですので、サイズ調整ができる「産後用パッド」の使用もおすすめします。
産後は自身に適したブラジャーを使用して、形のくずれに備えたいものです。
授乳期に心配なのが「母乳の漏れ」です。漏れが気になる場合には、母乳パッドを使用すると良いでしょう。
また、授乳によって「乳首のトラブル」も多くなります。痛みがあるからといって過度に触れることは避け、体を洗う際にもお湯で洗い流す程度にしましょう。
まとめ
妊娠中の胸の形は、横や下に向かって大きくなって変化していくため、ブラジャーを大きいカップのものに切りかえるだけでは対応できません。
マタニティ専用のブラジャーを付けるようにしましょう。
この記事の執筆者
佐藤 由加里 バストアップ専門エステサロン「p-Grandi」チーフエステティシャン。マッサージ、医療脱毛・医療痩身・フェイシャル、総合痩身エステの施術などを習得したバストアップ専門家。プロフィール |