バストの悩みQ&A

30代でも美しい胸の形をキープできますか?

体の中と外の両面から正しいケアをすれば、胸の形をキープすることは可能です!

多忙な30代。胸の形の崩れが気になっていても、後回しにしていませんか?

こちらでは、美しい胸の形をキープする方法をご紹介しています。是非ご覧ください。

胸の筋肉と脂肪の量やクーパー靭帯が胸の形を左右します

胸の筋肉と脂肪の量やクーパー靭帯が胸の形を左右します
乳房は、主に乳腺と脂肪組織などから成り立っており、大胸筋という土台の上に乗っています。乳腺には、母乳を作り、赤ちゃんに栄養や免疫機能を与えるという重要な役割があります。

乳腺を守っているのがその周囲にある脂肪組織で、乳房全体の丸みや大きさはこの脂肪組織によって形成されています。乳腺がしっかりと発達して太くなると、周りの脂肪の量も増えます。

乳腺の太さは個人差があり、乳腺の発達に関与するのは女性ホルモンの分泌量です。分泌量が多い人は乳腺が太くなり、少ない人は細くなるというわけです。

そして、線維の束が網状になったクーパー靭帯(乳腺提靭帯)が乳房を皮膚や筋肉につなぎとめています。乳房の約9割を占める脂肪が増えると、胸は大きくなりますが、重さも増す為、乳房を支えているクーパー靭帯は引き伸ばされます。

クーパー靭帯は元の長さに縮むことができないので、そのまま放っておくとバストは下垂してしまう恐れがあります。バストの形を整えるにはクーパー靭帯を守ることも重要なカギとなるでしょう。

バストの形は6種類

1.皿形

1.皿形
お皿を伏せたように、ふくらみが小さいバストです。トップバストとアンダーバストの差が少なく、胸の上部もあまりふくらんでいません。

全体的にボリュームが少ないので、ブラジャーによっていわゆる「寄せて上げる」ことは難しいのですが、運動した時に揺れが少ない為、垂れにくいという利点もあります。胸が小さいと悩んでいる方もいらっしゃると思いますが、乳腺の発達も脂肪量も少ないので、女性ホルモンの分泌量を増加させ、乳腺の発達を促すとともに、マッサージや運動などで栄養をきちんとバストに届けられるようにすると良いでしょう。

合っていないブラジャーを着用すると、カップの上辺が浮き、前かがみになるとすきまができて胸が見えてしまうこともあるので、購入する時は試着をして、自分にフィットするブラジャーを選ぶようにしてください。

2.三角タイプ

2.三角タイプ
横から見ると、三角形に見えるバストで、日本人に多いタイプです。バストトップから下にはふくらみがありますが、デコルテからバストに向けてのふくらみが少なく、削げてしまっているように見えるという特徴があります。

未発達な印象がありますが、元々はボリュームがあってお椀型だったバストが、授乳を終えてボリュームがダウンしたり、加齢でクーパー靭帯が伸びて重力の影響を受けたりしたことによって、三角型になっている場合もあります。乳腺が発達している場合が多いので、乳腺の発達をより促進させるように、バストの上部をマッサージしてみましょう。

また、胸の肉が脇の方に逃げていっているので、カップのサイドが高めのブラジャーを着用し、脇に流れたお肉をしっかりと胸の方に寄せてカップに収め、形を整えるようにしてください。

3.下垂れ型

3.下垂れ型
バストが垂れてしまっている状態で、ヤギの乳のような形をしているということから「ヤギ型」と呼ばれることもあります。元々バストが大きかったり、授乳によってボリュームが増えたバストが、ダイエットなどによって脂肪が減ったり、授乳が終わって乳腺の活動が緩やかになってボリュームがダウンした為、バスト全体がしぼんでたるんでいる感じがします。

そして、下垂のもう一つの理由がクーパー靭帯の損傷です。乳房の重さに耐えきれなくなったり、加齢によってクーパー靭帯を作るコラーゲンが減少したりすると、クーパー靭帯が伸びきったり切れたりする可能性があります。

これ以上、下垂しない為に、運動する時はスポーツブラなどでバストの上下左右の揺れを軽減するようにしたり、食生活を見直してコラーゲンを摂取したりするように気を付けてください。

4.お椀型

4.お椀型
お椀を伏せたような形で、トップバストとアンダーバストに差があり、バストの上部も下部もふくらみがあります。ハリがあり、バストトップは上向きです。

日本人に最も多く、鎖骨と乳房間が少し空いています。もう少しボリュームが増えると、一般的に理想のバストの形といわれている「半球型」と呼ばれる形になります。

より魅力的なバストにする為には、より乳腺が太く発達するように、バランスの良い食事・適度な運動・質の良い睡眠・ストレスの発散などを心がけてください。それから、下垂を予防する為には、自分に合ったブラジャーをすることも必要です。

ただし、加齢などによってホルモンのバランスが変化すると、乳腺と脂肪の構成比が変わり、ブラジャーのサイズは同じでも、フィットしなくなっていることがあるので、時々チェックしましょう。

5.釣り鐘型

基本的にバストが大きい人に多いタイプです。バスト全体の重みが下側にあるので、釣り鐘に似た形に見えます。

乳腺や脂肪はバストの上部には少なく、バストトップから下に集中していて、バストトップは比較的下を向いています。トップバストとアンダーバストの差が大きく、ボリュームがあるので、クーパー靭帯が伸びてしまいがちです。

加齢によって、バストのハリが失われ、元々お椀型や半球型だった人が釣り鐘型になることも多くみられます。バストの重みでクーパー靭帯が引き伸ばされやすいので、バストを支える大胸筋を鍛え、クーパー靭帯の負担を減らすと良いでしょう。

また、ブラジャーの肩ひもは細いと肩に負担がかかるので、広めのものを選び、フルカップのブラジャーでバスト全体を包み込んでしっかりと引き上げましょう。

6.ロケット型

6.ロケット型
バストがロケットのように前に突き出ていて、バストトップも上を向き、欧米人に多いタイプです。アンダーバストからトップバストまでの長さがバストの直径よりも長く、円すい型とも呼ばれます。

バストの上部からバスト全体がふくらんでいて、ボリュームがあり、サイズは大きめです。乳腺が多く、ハリがあるので、下垂しにくいといわれています。

固いので、横になっても流れにくいという特徴がありますが、ノーブラは禁物です。他のタイプのバストよりも形が崩れにくくても重みがあるので、上下左右の揺れによってクーパー靭帯を傷める可能性は否めません。

バストの形を維持する為にも、その時々に合わせたブラジャーを着用しましょう。

30代で胸の形が崩れる原因を知って早めに対処しましょう

10歳頃からふくらみ始めた胸は、20代半ば頃には大人の女性の胸としてほぼ完成します。そして、30代を迎えると今まで固くハリのあったバストが、だんだん柔らかくなり始めます。

さらに、30代は妊娠・出産を経験し、体型が大きく変化する年代でもあります。加齢や出産によって胸の形が崩れるのは、自然なことかもしれません。

しかし、適切なセルフケアを行えば、これ以上形が崩れないようにできる可能性があります。放っておいて胸の下垂を進行させてしまうのか、努力をして食い止めるのか、決めるのはあなたです。

女性ホルモンの分泌量と胸の支えの減退が崩れを招きます

女性ホルモンの分泌量と胸の支えの減退が崩れを招きます
胸の形で重要なポイントとなるのが、ボリュームとハリ。それらが充実していると、形が整っているバストになりますが、年齢を重ねるにつれ、減っていく傾向にあります。

ボリュームダウンの一因は、乳腺の発達を促す女性ホルモンの分泌量減少です。加齢だけでなく、断乳・卒乳によって女性ホルモンは減少し、大きくふくらんでいた胸は一気にしぼんでしまいます。

そして、胸を支え、垂れないようにしているのがクーパー靭帯と大胸筋ですが、クーパー靭帯の主成分であるコラーゲンが減少し、筋肉量が減り始めるのも30代です。このように、30代は胸の形が崩れる要素が増える年代ということを意識して、対策をしていきましょう。

加齢

加齢は、体や心に様々な変化を引き起こしますが、女性にとってその影響が顕著に表れるのは、女性ホルモンの分泌量の変化です。主に卵巣から分泌される女性ホルモンは、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の2種類あります。

卵胞ホルモンは、女性らしい丸みを帯びた体を作ったり、コラーゲンの生成を助けて肌のハリを保ったりする役割があり、黄体ホルモンは、乳腺の発育に関与します。個人差はありますが、女性ホルモンの分泌量は、20歳頃にピークを迎え、30代後半になると徐々に減少し始め、更年期に入ると急激に減少していきます。

加齢によってホルモンのバランスが変わると、乳腺と脂肪の構成比率も変化するので、バスト全体が柔らかくなり、バストの上部の脂肪が落ちて、バストのシルエットが崩れる恐れがあります。

出産と授乳

女性の体は妊娠・出産に向けて、様々に変化していきます。胸に関していうと、妊娠すると母乳を作る準備が始まり、徐々に乳房が大きくなり、重量も増します。

そして、出産後はたくさんの母乳を分泌し始めるので、乳房は張って硬くなり、ボリュームはさらにアップします。しかし、授乳期が終わると、乳腺はだんだん萎縮し、胸の脂肪も減っていきます。

バストのボリュームは明らかにダウンしたのに、皮膚の伸びは戻らず、ハリも減退するので、胸は垂れやすくなってしまいます。また、ボリュームアップしたバストを支えていたクーパー靭帯は、胸の重みで伸びきってしまい、下垂した胸を引き上げることができなくなっています。

残念ながら、クーパー靭帯は損傷してしまうと、元の状態には戻れません。そうなる前に防ぐ手立てを講じましょう。

胸の周囲の筋肉

胸の周りには、大胸筋、前鋸筋(ぜんきょきん)、外腹斜筋、小胸筋などの筋肉があり、その上に乳房が載っています。大胸筋は、胸の前面にある広く大きい筋肉です。

バストの土台の中心となっている大胸筋が適度に発達していれば、バストを支えるクーパー靭帯の負担を軽減し、バストが垂れるのを防ぐことができるかもしれません。しかし、人間は成長期を過ぎて体が完成形に近づくにつれ、生命の維持に必要なエネルギー以外はだんだん必要がなくなるので、エネルギーをたくさん消費する筋肉量も減少していきます。

また、30代は何かと忙しい時期でもあるので、若い頃よりも運動不足や栄養不足に陥りやすく、それが筋肉量の減少を招く可能性も否定できません。大胸筋などの筋肉量をキープし、バストの形のキープにつなげるように、努めましょう。

下垂予防には4つのセルフケアが重要

胸の形が崩れる原因が分かれば、次は胸の形をキープする為のセルフケアを行いましょう。まずは、胸の筋力をアップする為にトレーニングを行い、バストの下垂を防ぎます。

また、マッサージで血行を良くし、リンパ液の流れがスムーズになれば、必要な栄養がバストにしっかり届き、女性ホルモンの分泌を促進する効果も期待できます。それから、きちんとブラジャーを着用して、重力の影響を受けやすい柔らかなバストを守り、クーパー靭帯の損傷を防いでください。

ただし、いくらバストのケアを頑張っても、生活習慣が乱れていてはバストの健やかな発育は望めません。胸の形を整えるには、健康的な生活も不可欠であることを忘れないでください。

筋力アップ

筋力アップ
バストアップの為に鍛えたいのは、胸の筋肉だけではありません。実は、背中も鍛えないと、体のバランスが悪くなるのです。

特に猫背気味の人は要注意。簡単なエクササイズをご紹介しますので、姿勢を意識しながら1日に数回行ってみてください。

ただし、一つだけ注意点があります。筋トレをやり過ぎると、脂肪が燃焼され過ぎてバストが小さくなってしまう恐れがあるので、ほどほどにしましょう。

大胸筋を鍛える合掌ポーズ
  1. みぞおちの前で手のひらを合わせ、ひじまで一直線になるように気を付けます。
  2. ギュッと力を入れて両手を押し合い、そのまま15秒ほどキープします。
背筋と肩甲骨をほぐす背中エクササイズ
  1. 背中側で手を組み、肩甲骨を近づけるようにひじを伸ばします。
  2. 肩を後ろにゆっくりと8回まわします。
マッサージ

マッサージ
血流を良くすることで、バストの発育を促す効果が期待できます。

マッサージ方法
  1. バスト全体を持ち上げるようなイメージで、外側から内側へ円を描くようにマッサージします。
  2. アンダーバストに手を添え、バスト全体を手のひらで包み込み、持ち上げます。
  3. 手をクロスして脇の下に差し入れ、背中や脇の方から手前に寄せます。

回数はそれぞれ3回ほど行います。お風呂上がりなど体が温まっている時に行うと、より効果的だといわれています。

力が強過ぎると、クーパー靭帯や皮膚を傷めてしまうので、やさしく行いましょう。また、リンパ液の流れがスムーズになると老廃物が除去され、血行や代謝が良くなるので、リンパマッサージも是非やってみてください。

自分でうまくできない時は、専門家の手を借りることも考えてみましょう。

ブラジャーを正しく着ける

ブラジャーを正しく着ける
クーパー靭帯が伸びるのは、乳房の重み、加齢によるたるみ、運動による振動の3つが主な原因といわれています。だから、クーパー靭帯を守る為には、ブラジャーの着用が不可欠です。

妊娠~出産~授乳期は、バストサイズの変化に伴い、それに対応したタイプのマタニティブラを着用してください。締めつけ過ぎず、バスト全体を覆って、重くなった乳房をしっかりと支えるブラジャーが良いでしょう。

また、日中だけでなく、夜眠る時にもブラジャーは必要です。寝返りを打つと、様々な方向に重力がかかるので、昼用のブラジャーでは支えきれません。

しかし、ナイトブラなら締めつけずにきちんと胸を支えてくれます。もちろん、運動する時もブラジャーは必要で、激しい上下運動に耐える為に、できればスポーツブラを着用しましょう。

生活習慣の見直し

生活習慣の見直し
バストアップには体の中の改善も必要です。無理なダイエットや偏食は、バストへの栄養が不足するだけでなく、健康を損なう恐れがあります。

筋肉や皮膚を作るタンパク質や、ホルモンのバランスを整えるビタミン類、女性ホルモンの分泌を促進する亜鉛など、いろいろな栄養素をバランス良く摂取しましょう。睡眠も大切です。

睡眠時間が不足すると、女性ホルモンの分泌の促進・抑制の指令を出す視床下部の機能が乱れ、女性ホルモンの分泌も乱れます。質の良い睡眠をしっかりと取り、バストの成長に欠かせないホルモンの分泌を促すように心がけてください。

その他、運動不足や過度のストレス、喫煙も、血行を妨げる要因になります。健康的な生活を送ることは、バストアップだけでなく心と体に良い影響を与えるので、是非、実行してみてください。

まとめ

1.胸の形が崩れる理由は、主に加齢、出産・授乳、筋肉量の低下である
2.胸と背中の筋肉の両方を鍛えることが大切
3.マッサージで血行とホルモンの分泌を促す
4.ブラジャーがクーパー靭帯を守る
5.体の中からも魅力的なバスト作りのサポートをする

若さで自然と保たれていたことが、少しずつ変わってきていると実感し始める30代。肌もボディラインも転換期を迎え、そのままでは坂を下る一方です。

しかし、正しいエイジングケアを行えば、まだまだ挽回可能です。均整の取れた魅力的なバストを作り、自分の胸をもっと愛せるようになりましょう。

 

この記事の執筆者

佐藤 由加里
佐藤 由加里
バストアップ専門エステサロン「p-Grandi」チーフエステティシャン。マッサージ、医療脱毛・医療痩身・フェイシャル、総合痩身エステの施術などを習得したバストアップ専門家。プロフィール