EMSでバストアップするって本当ですか?
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(2019.09.30 追記)
運動が苦手な人でも手軽に筋肉トレーニングができると評判のEMSですが、サロンで施術してもらえるだけでなく自宅で使えるお手軽なものまでいろいろあります。そんなEMSで実はバストアップ効果まで期待できるとしたら、ちょっと使ってみたいと思う方も多いのではないでしょうか?
今回は、EMSとバストアップの関係についてお伝えしていきます。
EMSの仕組みとバストアップとの関係
EMSってなに?
EMSとは「Electrical Muscle Stimulation」の略で、筋肉に電気刺激を与えることで筋力トレーニングができる機器です。元々は、医療機器として開発されており、低周波を流すことで痛みを和らげたり、リハビリの効果をもたらしたりするために使われていました。
しかし、近年ではEMSによる電気刺激が筋肉トレーニングと同様の効果があると認められ、通常の筋トレでは効果が出にくい部分にも効率的に負荷がかけられるということで注目されています。
バストが垂れる原因
ツンと上を向いた美しいバストの形をキープすることは、多くの女性の願いではないかと思います。しかし、年齢とともにバストが垂れてきてしまうのが現実。
しかし「出産」や「体重の急増・急減による体型の変化」「加齢による女性ホルモンの分泌量低下」「姿勢の悪さなどによる冷え」や「血行不良」などにより、ハリが失われたりクーパー靭帯が伸びてしまったりするとバストが下垂してしまうのです。
一度下垂してしまったバストは元に戻すことができないので、日頃からケアに気をつける必要があります。
バストアップに電気は効果的?
電気を流すことによりバストアップするわけではありませんが、EMSの電流によってインナーマッスルが鍛えられると血流が良くなり、酸素や栄養がバストに行き渡るようになるためサイズアップにつながる可能性があります。
また、下垂の原因となる「大胸筋」は日常生活ではあまり使わない部分なので、電気を流すことで筋肉を効率よく鍛えてあげると引き上げ力が強くなりバストアップにつながりやすくなります。
電気がバストアップにどのように影響するのでしょうか?
バストアップに大切なポイント
バストアップに大切なのはバストを支える土台部分である「大胸筋」を鍛えることです。大胸筋の筋力が落ちると、上へ引き上げる力が失われてしまうためにバストが下垂してしまいます。
しかし、大胸筋は普段の生活ではあまり使わない筋肉なので年齢を重ねていくにつれ弱っていきがちです。そのため、意識して大胸筋を鍛えるようにすると良いでしょう。
また、ふっくらとしたハリのあるバストを維持するためには血流が大切です。首からデコルテまでの血流が良くなるよう、マッサージなどでコリをほぐすようにしていきましょう。
バストと成長ホルモンの関係
そして、成長ホルモンは体だけでなくバストの成長にも大きな影響を及ぼします。女性の体は成長期になると乳腺に「ラクトゲン受容体」というものができ、受容体に成長ホルモンが作用するとバストが大きく育つのです。
もしかすると「バストが大きくならない!」と悩んでいる方は、この「ラクトゲン受容体」の成熟が遅い可能性があります。まれに20~30代になってからラクトゲン受容体が成熟するケースもありますが、その頃には成長ホルモンの分泌が減少していることが多いため、バストアップにつながりにくいのです。
そのため、成長ホルモンが分泌されやすいような生活を送ることで、ラクトゲン受容体の成熟とともにバストアップする可能性も期待できます。
電気が細胞にどのように働くのか
人間の体は細胞の1つ1つが微弱な電気を発生させています。そして、脳から送られてくる電気刺激により、心臓や肺などの筋肉を動かして生命を維持しています。それは手や足も同様です。
例えば、手を動かす時に脳細胞が電気信号によって命令を発し、神経細胞を通じて手の筋肉を動かすという仕組みになっています。人の体にとって電気は重要なものであり、電気が流れているからこそ生きていくことができるのです。EMSは脳から送られてくる電気刺激の代わりに、電流を流すことで筋肉を動かすことができる機械です。
電気が流れることで筋肉が収縮と弛緩を繰り返し、まるで運動をしたような効果を得ることができます。そのため、運動が苦手な方や、寝たきりの方でも手軽に筋肉量をアップさせることが可能です。
EMSによる効果はどれくらいで出るのか
EMSによるバストアップは筋力トレーニングと同じです。筋肉トレーニングが継続的にコツコツと続けていくことで効果が出るのと同様に、EMSも定期的に続けていくことによってその効果が発揮されます。
効果が出るまでの時間などは、体質や生活習慣、ストレスなどの疲労度合いなどによって大きく異なります。そのため、「EMSを◯◯回使用したら、これだけの効果が出ます」といったことは断言するのが難しいのではないでしょうか。
また、筋肉は定期的にトレーニングしていることで鍛えられるので、トレーニングをやめてしまうと次第に衰えてしまうものです。同様にEMSによるバストアップも、美しいバストをキープするためには定期的に利用を継続していくのがおすすめです。
EMSは自己流で行うと危険です
EMSはどの筋肉に使用しても問題がないのですが、ついつい忘れてしまうのが筋肉を休ませることです。手軽なために時間を忘れてトレーニングしてしまいがちですが、長時間負荷をかけ続ければ良いというものではありません。
EMSは自分の意志と関係なく筋肉が動かされてしまうため、気がつかないうちに負荷がかかりすぎてしまう可能性があります。筋肉痛が出たり、少しでも疲れたと感じたりしたら中断して、しっかり筋肉を休めてください。
家庭用EMSはネットショップなどで簡単に手に入り、体に貼るだけという手軽さから利用者が増えています。しかし、家庭用のEMSは自己流で使う方が多いので危険な場合があるので、正しい使い方や、適切な使用時間などを守るように気をつけましょう。
誤った使用法はリスクがあります
誤った使い方をしていると、体に危険な可能性があるので気をつけてください。
例えば、下記のような点に注意が必要です。
ペースメーカーや人工心肺などの体に直接つけるタイプの電子医療機器を使用している場合、機器に不具合が生じる可能性があるため使用できません。
また、妊産婦や持病がある方は主治医と相談をしたほうが良いでしょう。
胸筋を鍛えたくても、心臓の周囲や前後に貼ることは危険です。
心臓に負担がかかりすぎてしまうのでやめましょう。
また、皮膚が炎症を起こしている場所などにも利用してはいけません。
パッドの粘着力が落ちると、電流の流れ方や量が代わってしまうので危険です。
やけどや炎症などの原因になるので、定期的に交換をしましょう。
家庭用とサロンのEMSはなにが違うの?
自宅で使用できるEMSマシンにするか、EMSマシンを導入しているエステサロンなどへ通うか悩まれるところだと思います。家庭用のEMSは、気が向いた時にいつでも使えて手軽なので継続しやすいというメリットがありますよね。
それに対して、サロンのEMSは予約をして通わなければ行けないというデメリットがあります。しかし、実はサロンで導入しているEMSは、家庭用とは大きく異なります。
家庭用のEMSは安全のために電流の出力が低く設定されているのに対し、サロンのEMSは経験を積んだ専門のスタッフが使用するため高い出力の電流を流すことができます。そのため、サロンのEMSの方が短時間で高い効果が期待できます。
EMSだけに頼らないバストアップも大切です
成長ホルモンを促すポイント
筋肉を動かすことで成長ホルモンの分泌も促され筋力もアップするということで、EMSがバストアップに効果的なのは事実です。
しかし、それだけに頼ってしまっては良くありません。効果をアップさせるためにも、普段の生活の中で成長ホルモンの分泌を促すようにしていくと更に良いでしょう。
成長ホルモンが分泌されやすいのは「睡眠中」といわれています。
ゴールデンタイムと呼ばれる22時~翌2時までの時間帯にしっかりと眠ることが重要です。この時に気をつけることが「長時間の睡眠」ではなく「質の良い睡眠」を大切にすることです。
お風呂などで体を温める、室内を真っ暗にする、スマホやタブレットなどの光るものを近くに置かないようにするなどを心がけることで、質の良い睡眠が得られるように気をつけてみてください。
まとめ
バストアップに大切なのは血流を良くすることと大胸筋を鍛えることです。EMSは電気の力により代謝や血流アップが期待できるだけでなく、大胸筋をダイレクトに鍛えることもできます。
気になった方は、バストアップを目指してぜひ挑戦してみてください。ただし、数回で効果が出るものではありませんのでコツコツと気長に続けていきましょう。
この記事の執筆者
佐藤 由加里 バストアップ専門エステサロン「p-Grandi」チーフエステティシャン。マッサージ、医療脱毛・医療痩身・フェイシャル、総合痩身エステの施術などを習得したバストアップ専門家。プロフィール |