バストは加齢によって老化する?老化防止方法ってあるの?
(2020.09.11 追記)
近頃、胸元の開いた服が似合わない、ボリュームに欠けると感じることはありませんか?
急に痩せたりしたわけでもないのに、胸元が貧相になったりハリがなくなったり…。それは、老化が原因かもしれません。
バストも体の一部ですから、加齢とともに老化します。老化によってバストはどのように変化するのでしょうか?
バストの加齢による変化とバストの老化を加速させる原因を知ることで、老化を防止することができます。今回は、バストの老化と老化防止方法についてご紹介します。
加齢によって起こるバストの変化とは?
バストは「乳腺組織」と「脂肪組織」とそれらを支える「クーパー靭帯」の3つの組織からできています。
この中で一番比率が多いのは脂肪組織なのですが、老化の影響を受けやすい組織ともいわれています。脂肪組織は柔らかいため老化によって下がりやすくなります。
また、バストを支えているクーパー靭帯もコラーゲン繊維でできているため、加齢によるコラーゲン量の減少で弱くなってしまいます。加齢により顔にしわやたるみが出て来るように、バストも老化の影響を受けるのです。
バストの老化を加速させる原因
ある程度の老化は仕方がないことといっても、正しいケアを行うことで老化を最小限にすることができます。体や肌も日々のケアによって若々しさを保てるようにバストもケアをしないために起こる「衰え」の部分を除いてあげれば、加齢に負けない美しいバストを維持することも可能なのです。
何気なく行っている日々の生活がバストの老化を加速させているかもしれません。まずは、バストの老化を加速させる原因を6つ紹介します。
バストの老化を加速させる原因の一つが血行不良です。
加齢によって女性ホルモンや成長ホルモンが減少していくうえに、栄養素まで届かない状態が続くと、バストの老化を加速させてしまいます。
バストの形状は突き出ているため、普通にしていても血流が流れにくくなっているのですから、体を温めたり血液をきれいにしたりする食材を取り入れるなど、血流改善に気をつけましょう。
バストの老化を防止するには、下着の選択も重要です。加齢による老化に限らず、バストの形が崩れてしまう原因に合わないブラジャーを着用することや楽な下着を着用することがあります。
成長期や妊娠・出産・授乳といった時期は、バストのサイズの変化が分かりやすいですが、それ以外の時でもバストのサイズは変化します。
もう何年もバストの採寸をしないで同じサイズのブラを購入していませんか?また、採寸したサイズだけでブラを選んでいませんか?
バストの形もブラの形状も様々ですから、採寸したサイズだけで選んでしまうと、合わないブラを着用している可能性があります。採寸したサイズを参考に選び、必ず試着をしてみましょう。
ブラの形状やデザインによって、小さかったり大き過ぎたりすることがあります。
胸が圧迫されて形が崩れてしまったり、左右のバランスが悪くなったり、場合によってはクーパー靭帯が損傷してしまうこともあります。
バストがブラの中で動いて垂れたり離れ乳になったりすることがあります。カップ付きタンクトップやノーブラで過ごすことも同じことがいえますね。
ブラを選ぶ時は定期的に採寸し試着を行ってから購入するようにしましょう。
バストの老化を加速させる原因に姿勢の悪さがあります。
加齢によって筋力は低下していきますが、バストを支えている「大胸筋」が弱ってしまうとバストを支えきれなくなり垂れてしまいます。ところが、大胸筋を衰えさせる原因の一つに姿勢の悪さがあるのです。皆さんの普段の生活では猫背になる動作がとても多くあります。
デスクワークやスマホの操作などを行う時、前かがみになって背中が丸まっていませんか?
歩いたり座ったりしている時も、肩が前方内側に入って猫背になっていませんか?
背中を丸めた猫背の姿勢は、楽な体勢のため意識しないとどうしても姿勢が悪くなってしまいます。ところが、猫背の時のバストは垂れ下がっていますし、大胸筋も緩んで弱くなってしまいます。
その繰り返しが、バストを支えきれなくなり老化を加速させてしまうのです。胸を張って姿勢を正すだけでも、バストは上向きになりますし、大胸筋の衰えを防ぐことができます。
睡眠の質が悪いとバストの老化にも大きく影響します。
しかし、ゴールデンタイムに熟睡しようとすると21時ぐらいにはベッドに入る必要があり、忙しい現代の女性にとってこのゴールデンタイムに熟睡するというのは、とても難しいことです。そして、睡眠の質の悪さは、ゴールデンタイムに熟睡できないことだけではありません。
また、就寝前の飲食も睡眠中に消化器官が働いて深い眠りにつくことができないためよくありません。食事は睡眠3時間ほど前までに済ませ、睡眠前の30分は電子機器の使用を控えるようにしましょう。
リンパの流れについては、バストアップに欠かせない要素の一つです。このリンパの流れが悪くなると、老化が加速してしまいます。
バストの周りの鎖骨や脇にはリンパが流れていますが、リンパは体の中の老廃物を流し健康を維持してくれる働きがあります。このリンパが詰まったり流れが悪くなったりしてしまうと、バストに老廃物が溜まり成長ホルモンや女性ホルモンの分泌が悪くなってしまいます。
バストが固くこわばっていると感じられる方は、リンパの流れが悪くなっている可能性があります。腕を上げたり肩を回したりするだけでもリンパの流れは改善され、女性ホルモンの分泌が促され、柔らかくもっちりとしたバストになるでしょう。
妊娠から出産、授乳の一連の期間、女性のバストのサイズは大きくなったり縮んでしまったりと大きく変化します。
妊娠初期から大きくなり出したバストは、授乳が終われば元のサイズに戻っていくのですが、実際には元のサイズより小さくなったと感じる方が多いようです。これは、大きくなったバストを支えていたクーパー靭帯に負担がかかり、伸びたり切れたりして、バストを支えきれなくなり、垂れたり形が崩れたりしてしまうことが原因です。
また、バストの急激なサイズ変化に皮膚の伸びがついていけず、ハリやツヤがなくなってしまうことも関係しているといえます。特に出産後は、赤ちゃんのお世話や授乳で、楽な下着を着用する方も多く、バストの老化を加速させてしまうのです。
妊娠、出産、授乳をしたからといって、バストの老化を諦める必要はありません。適切なケアを行えば、老化を防止することは可能ですので、後述するバストの老化防止対策を参考にしてみてください。
バストの加齢変化
女性の体は、思春期といわれる10代半ばから丸みを帯びた女性らしい体つきへと変化します。バストもこの時期から乳腺の発達とともに大きくなり始めます。
では、加齢による老化はいつから始まるのでしょうか?
驚かれるかもしれませんが、バストの老化は20代から始まっているといわれています。
加齢による変化を3つの段階に分けてご紹介しましょう。
老化が始まる前のバストは、ハリのある丸い形で乳頭の位置が二の腕の真ん中あたりにあります。左右のバストのバランスもよく、離れたり垂れたりしていない状態です。
胸の上部のボリュームが落ちてきて、垂れ下がってきます。ボリュームダウンの仕方は削られたような感じです。20代後半から始まります。
30代から40代になって加齢が進むとバスト全体のボリュームがなくなり、1段階目よりも垂れ下がってきます。このころから乳頭が下を向き始めます。
50代以降はバストを支える筋肉も弱くなり、バスト自体が下がり始めます。バストのボリュームがなくなるだけでなく、バストの脂肪が外側に流れてしまいます。
この一連の変化はバストサイズが大きかった人ほど大きく現れますが、適切なバストケアを行えば、加齢変化を遅くすることができるでしょう。
バストの老化防止対策
加齢で体が老化をすれば、バストの大部分を占める脂肪組織の老化は仕方のないことかもしれませんが、諦める必要はありません。
人によって老化速度に違いがありますが、それは、どのような老化防止対策を行うかによって大きな差が出ます。年齢を重ねるごとにコラーゲンが低下し、バストを支えるクーパー靭帯も弱くなりますが、大胸筋を鍛えることでカバーすることもできます。
また、老化を加速させる原因に添ったバストケアや生活習慣の改善を行えば、老化の予防や改善を行うことも可能です。正しいケアを行うことで、いくつになっても美しいバストを維持しましょう。
ここでは、比較的行いやすい老化防止対策を6つご紹介します。
バストの老化を防止する方法の基本は「クーパー靭帯の保護」です。
加齢によりコラーゲンが減少するということは、コラーゲン繊維でできているクーパー靭帯も弱くなってしまいます。
クーパー靭帯の保護のためには、サイズの合ったブラを選ぶのは大事なことなのですが、サイズの合わないブラを着用している女性が多いのも事実です。クーパー靭帯は繊細な組織ですので、サイズの合っていないブラを着用しているとバストの揺れや脂肪の重力で損傷してしまう危険性が高まります。
老化によりバストの形やサイズが小さくなったり、位置が下がってしまったりするのを防止するのは、とても難しいことではありますが、サイズの合ったブラでクーパー靭帯を保護してあげれば、バストの老化を最小限に抑えることができます。
体の中でもバストはサイズが変わりやすい部分です。そこに加齢が加わるのですから尚更ですね。
カップにすき間ができたり、ストラップがズレやすくなったり、違和感があるような場合は、サイズが変わったサインです。クーパー靭帯は、重力だけでも影響を受ける可能性の高い組織ですから定期的にサイズ計測を行い、サイズの合ったブラでしっかりと支えてあげるようにしましょう。
睡眠中、成長ホルモンや女性ホルモンの分泌が盛んになることは一般的に知られていることです。この睡眠中にバストのケアをしてあげることは、老化防止にも役立ちます。
眠る時はリラックスしたいからとブラをしない方も多いようですが、バストをブラで支えずに寝てしまうと、就寝中の体勢によってはバストの形が崩れてしまうことがあります。仰向けで寝ているとバストの脂肪は、脇や背中に流れてしまいますし、横向きやうつ向きだとバストを圧迫して形が悪くなってしまうのです。
また、バストが圧迫されることでクーパー靭帯にも損傷を与えてしまいます。せっかく成長ホルモンや女性ホルモンが分泌されている就寝時間ですので、ナイトブラを着用して就寝することは、バストやクーパー靭帯の保護だけでなく育乳にも役立ち、形のきれいなバストを維持することができます。
ナイトブラの着用はクーパー靭帯の損傷や型崩れ防止、そして育乳まで叶えてくれるナイトウェアだといえます。
食生活の乱れは、老化を加速させる原因になります。偏った食生活は、ホルモンバランスを乱れさせるため、バランスよく栄養素を摂取する必要があるのです。
ここで紹介する食品は、バストアップに効果的とされるものですが、バストの老化予防にも効果が期待できます。
女性ホルモンであるエストロゲンに似た働きをすることで知られています。豆腐や納豆などの大豆製品に多く含まれています。
キャベツに含まれるボロンは、エストロゲンの分泌を促進させる働きがあります。
体をつくるのに必要な栄養素で、肉類、魚類、卵、チーズ、ヨーグルト、牛乳などに多く含まれています。ささ身は良質なタンパク質としても有名です。
オリーブ油、かぼちゃ、たらこ、アーモンドのナッツ類に含まれるビタミンEはホルモンのバランスを調整してくれる働きがあります。
睡眠中に成長ホルモンと女性ホルモンの分泌が盛んになることはお話ししましたが、バストの老化防止に良質な睡眠は欠かせません。ここでは、睡眠の質を高める方法をご紹介します。
睡眠には「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」があるのは聞いたことがあると思いますが、バストが成長するのはノンレム睡眠時です。
そして、2つのホルモンの分泌が最も盛んになるのが、ゴールデンタイムと呼ばれる22時から翌2時です。この時間帯に深い眠りであるノンレム睡眠ができれば、2つのホルモンの働きで栄養の供給と細胞の再生が行われるのです。
睡眠はレム睡眠から始まり90分周期でレム睡眠とノンレム睡眠が繰り返されます。ゴールデンタイムの時間にノンレム睡眠ができるように就寝時間を調整してみましょう。
バストは赤ちゃんを育てるという大切な役割があることから、自然に備わった防衛本能があるのをご存じですか?
バストに刺激を与えると女性の脳は乳腺を守るためにバストに脂肪を集めるように指示を出すのです。その働きのおかげでバストマッサージはバストアップに効果的なのです。
バストマッサージは、専門店も多数ありますが、自分でも簡単にできます。バスト悩みに応じてネットを検索すると様々なバストマッサージが見つかるので参考にしてみてください。
バストマッサージによりリンパや血流の流れがよくなるので、老化によるバストの垂れや劣化を防止することができます。強い刺激はクーパー靭帯を損傷してしまいますので、コリをほぐすぐらいの優しさで行ってみてください。
顔のスキンケアをするように、バストのスキンケアを行うことは、老化防止に効果が期待できます。バストの肌も加齢とともに柔軟性や弾力性が衰えハリを失ってしまいます。
バストのハリが失われるということは、バストが下がる原因の1つなのです。バストにも潤いを与えハリを失わないようにしましょう。特にデコルテ部分の潤いは老化防止のポイントです。
バストマッサージを行う時にはバストクリームやボディクリーム、乳液を塗ると滑りもよくなりマッサージの効果がアップするでしょう。販売されているバストクリームの中には、育乳効果のある成分が含まれているものもあります。
バストやデコルテ部分のハリと弾力のためにもバストのスキンケアを行うようにしましょう。
まとめ
バストの老化防止は、適切な対策を行えば防げたり衰えを緩やかにしたりすることができます。老化は防ぎようがないと諦めずに、日々の生活を見直し、いつまでもハリと潤いのある美しいバストを維持しましょう。
この記事の執筆者
佐藤 由加里 バストアップ専門エステサロン「p-Grandi」チーフエステティシャン。マッサージ、医療脱毛・医療痩身・フェイシャル、総合痩身エステの施術などを習得したバストアップ専門家。プロフィール |