バストアップのQ&A

バストアップに欠かせない「アミノ酸」その働きと効果的な食事とは?

(2021.01.14 追記)

バストアップのためには、糖質・脂質・タンパク質などの栄養バランスのとれた食事が大切です。その中でも欠かせないのが「アミノ酸」です!

アミノ酸は体を作るタンパク質の最小単位で、アミノ酸がいくつもつながることでタンパク質ができ、体の組織を作っています。では、アミノ酸は私たちの体の中でどのような働きをしているのでしょうか?

今回は、アミノ酸の働きについて説明し、効果的な摂取方法をご紹介します。

バストアップにはアミノ酸が欠かせません!その関係とは?

バストアップにはアミノ酸が欠かせません!その関係とは?
私たちの体は、筋肉だけではなく、髪の毛、爪、肌、内臓、血管などもタンパク質でできています。そのタンパク質を作っているのがアミノ酸です。

アミノ酸がいくつもつながって、タンパク質ができているのです。では、アミノ酸はバストアップにどのように関係しているのでしょうか?

バストアップに必要なホルモンの分泌を促す

アミノ酸は成長ホルモンや女性ホルモンの分泌を促す働きがあります。

バストの土台となる大胸筋や小胸筋、バストを支えているクーパー靭帯を作る

筋肉やクーパー靭帯は、コラーゲンでできています。コラーゲンは、アミノ酸がいくつも集まってできています。

バストにハリを与える

肌には、しっとりと水分を保つ天然保湿成分があります。この成分の約半分はアミノ酸で作られています。アミノ酸を補うと、肌の潤いが保たれ、バストにハリやツヤを与えるのに役立ちます。

アミノ酸とは何でしょう?

アミノ酸とは何でしょう?
私たちの体を構成しているのは、水・タンパク質・脂肪・糖質などです。個人差はありますが、標準的な体の構成比率は次のようになっています。

  • 水・・・0%
  • タンパク質・・・20%
  • 脂肪・・・15%
  • 糖質(その他)・・・5%

タンパク質はアミノ酸がひも状につながってできており、体の約5分の1(体重50kgの成人の場合約10kg)がアミノ酸といえるのです。

なお、自然界には500種類以上のアミノ酸があるといわれています。そのうち、わずか20種類のアミノ酸の組み合わせで、私たちの体はできています。

タンパク質からアミノ酸へ分解される流れ

タンパク質からアミノ酸へ分解される流れ

  1. 肉、魚、卵などのタンパク質を食べる
  2. タンパク質が胃や腸で分解され、アミノ酸になる
  3. アミノ酸が血液を介して、細胞に運ばれる
  4. そのアミノ酸から新しいタンパク質が作られ、コラーゲンや筋肉、骨などになる
  5. 全身をコントロールする神経伝達物質やホルモンもタンパク質からできる

アミノ酸の基礎知識①アミノ酸の種類

アミノ酸の基礎知識①アミノ酸の種類
私たちの体の中で働くアミノ酸には種類がいくつかあります。

アミノ酸の働きを知ると、タンパク質の役割も理解できるようになります。どのようなアミノ酸があるのか確認しましょう。

必須アミノ酸(9種類)
  • イソロイシン
  • ロイシン
  • バリン
  • ヒスチジン
  • リシン
  • メチオニン
  • トリプトファン
  • フェニルアラニン
  • スレオニン

これらのアミノ酸は、体内で合成できないアミノ酸です。そのため、毎日の食事から摂取する必要があります。

非必須アミノ酸(11種類)
  • アスパラギン
  • アスパラギン酸
  • アラニン
  • アルギニン
  • システイン
  • グルタミン
  • グルタミン酸
  • グリシン
  • プロリン
  • セリン
  • チロシン

これらは、体内で合成できるアミノ酸です。グルタミン酸は、昆布だしなどのうまみ成分としても知られています。

遊離アミノ酸(4種類)
  • テアニン
  • オルニチン
  • シトルリン
  • タウリン

この4つはタンパク質を構成しないアミノ酸で、血液や細胞の中にあります。

アミノ酸の基礎知識②アミノ酸の8つの効果

アミノ酸の基礎知識②アミノ酸の8つの効果
アミノ酸の機能をみていきましょう。

1.筋肉の修復・筋肉を大きくする

運動をすると、筋肉の組織が破壊され筋肉痛になります。アミノ酸を摂ると、傷ついた筋肉を修復し、筋肉を大きくしてくれます。

2.持久力アップ・疲労回復効果

アミノ酸には、エネルギーを供給する働きがあります。持続力を高め、疲労回復を助けます。

3.リラックス効果・集中力アップ

心をコントロールする神経伝達物質は、アミノ酸から作られています。アミノ酸は、メンタル面でも効果を発揮します。

4.睡眠の質の向上

睡眠を促すホルモンもアミノ酸が関係しています。アミノ酸を適度に摂ると、質の良い睡眠へと導いてくれます。

5.免疫力アップ

アミノ酸をきちんと摂ると、免疫力が高まります。病原菌の侵入を防いで、病気を予防してくれます。

6.ダイエット効果

アミノ酸には、体脂肪の燃焼を促す働きがあります。アミノ酸を摂取すると基礎代謝がアップし、食べても太りにくい体に近づきます。

7.スキンケア・美肌効果

肌のハリを生み出すコラーゲンはアミノ酸からできています。アミノ酸が肌トラブルの改善に役立ちます。

8.アルコールの分解と肝臓機能改善効果

アミノ酸は肝機能を助ける役割があり、アルコール代謝をサポートします。お酒を飲む前後でアミノ酸を摂取すると、二日酔いからの回復が早くなるといわれています。

アミノ酸の効果的な摂り入れ方とは?

アミノ酸の効果的な摂り入れ方とは?
アミノ酸を効果的に摂取するには、「タンパク質中心のメニュー」を考えるようにしましょう。

また、アミノ酸の中には、食事からしか摂ることができないものもあります。アミノ酸がひとつでも不足すると、アミノ酸全体の働きが弱まります。

肉・魚・卵・大豆などさまざまな食品を食べるようにしましょう。

アミノ酸を摂るための基本ルール
  • 朝・昼・夜、タンパク質をしっかり摂れるメニューにする
  • 毎食、異なる食品からアミノ酸を摂り、栄養バランスを整える
  • タンパク質の代謝を高めるビタミンも一緒に摂る

さらに、バストアップのために、成長ホルモンの分泌を助けてくれる遊離アミノ酸(しじみ、乳製品、きのこなど)にも注目すると良いでしょう!

アミノ酸が多く含まれる食品とは?

アミノ酸が多く含まれる食品とは?
必須アミノ酸がバランス良く含まれている食品かどうかは「アミノ酸スコア」を確認すると良いでしょう。アミノ酸スコアの数値が高いほど、バランスの良いアミノ酸といえます。

なお、卵はアミノ酸をはじめ、ほぼすべての栄養素が含まれ完全栄養食品といわれています!

アミノ酸スコアの高い食品
  • 卵(鶏卵・うずらの卵)
  • 肉類(豚肉・鶏肉・牛肉)
  • 魚類(あじ・まぐろ・さけ・かつお)
  • 乳製品(牛乳・チーズ・ヨーグルト)
  • 大豆製品(納豆・豆腐)

さて、バストアップにおすすめのアミノ酸にはどのような食品があるのでしょうか?

成長ホルモンに働きかけるアミノ酸
  • アルギニン(大豆製品、湯葉)
  • リジン(大豆製品、そば、まぐろ、かつお、牛肉、レバー)
  • オルニチン(シジミ、ひらめ、まぐろ、えのき、チーズ)

成長ホルモンは、筋肉を強くし肌の弾力を保つ働きがあるホルモンです。

なお、大豆製品には女性ホルモンに似た働きをするイソフラボンが含まれています。大豆製品を食べると、イソフラボンとアミノ酸を摂取できるためバストアップに効果的です。

コラーゲンの生成に関わるアミノ酸
  • グリシン(エビ、ホタテ、イカ、カニ、かじきまぐろ)
  • プロリン(小麦粉、牛乳、大豆、ゼラチン)
肌の潤いを保ちバストにハリを与えるアミノ酸
  • セリン(大豆、高野豆腐、小麦粉、かつお節、いくら、牛乳)
  • システイン(レバー、鶏卵、にんにく、たまねぎ、ブロッコリー、芽キャベツ)

アミノ酸と一緒に取りたい栄養素と食品

アミノ酸と一緒に取りたい栄養素と食品
ビタミンの大きな役割は、体の機能を調整し、タンパク質などの栄養素をエネルギーにかえることです。

ビタミンB群の役割とは?
タンパク質がエネルギーになるのを助け、アミノ酸の分解や合成に関わります。
ビタミンB1が含まれる食品

豚肉、レバー、豆類、玄米、そば など

ビタミンB2が含まれる食品

レバー、うなぎ、さば、さんま、卵、納豆、乳製品 など

ビタミンB6が含まれる食品

かつお、まぐろ、レバー、バナナ など

ビタミンCの役割とは?
アミノ酸からコラーゲンが作られるときに働きます。さらに、免疫力を上げて病気にかかりにくい体を作ります。
ビタミンCを含む食品

アセロラ、みかん、レモン、いちご、ピーマン など

ビタミンEの役割とは?
血液の循環を良くし、アミノ酸を体中にめぐらせる機能を助ける働きがあります。
ビタミンEを含む食品

アーモンド、ナッツ、アボカド、うなぎ、たらこ など

こんな食事がおすすめです

こんな食事がおすすめです
普段の食事でも、ちょっとした工夫でアミノ酸を摂取できます。アミノ酸を効率良く摂取できるように、ビタミンやミネラルなど栄養バランスを整えるようにしましょう。

朝食

トーストではなく→「ハムサンド」「卵サンド」「ピザトースト」に変更
バナナだけではなく→「牛乳」「ゆで卵」をプラス
シリアルだけではなく→「カットフルーツ」「ヨーグルト」をプラス

朝食で、アミノ酸を考えるなら手軽に食べられる卵をプラスするのがおすすめです。

昼食

おにぎりだけではなく→「サラダチキン」「ゆで卵」をプラス
レタスやキャベツだけのサラダだけでなく→「豆」や「豆腐」入りのサラダに変更
外食でパスタやステーキだけではなく→サラダバーを追加

昼食は、簡単に済ませるために単品メニューになりがちです。しかし、それではスタミナ切れになってしまうため、しっかり食べるようにしましょう。

夕食

昼食が肉系なら夕食は魚系、昼食が魚系なら夕食は脂質の少ない肉系など、朝食や昼食で不足している栄養素を意識して摂りましょう。

1日にどのくらい摂るのが良いの?

1日にどのくらい摂るのが良いの?
必須アミノ酸は、体の中にためておくことができません。そのため、毎食摂取するのが望ましいのです。

では、毎食どのくらい食べるのが良いのでしょうか?
目安は、1回の食事に手のひらに乗るサイズのタンパク質を食べるのが良いとされています。

なお、1日に必要なアミノ酸の摂取量は、年齢、性別、運動量、ライフスタイルなどによって異なります。わかりやすく、タンパク質から計算してみると、1日に必要なタンパク質は、軽い運動量の成人女性の場合で体重1㎏当たり1.2~2.0gとされています。

体重50㎏の女性の場合

1日に必要なタンパク質は約60g~100gです。牛肉だと300g~500gとなります。

毎回、計算して食べるのは大変です。そこで、目安として「手のひらに乗るサイズのタンパク質」と覚えておきましょう!

不足したらどうなるの?過剰摂取しても大丈夫?

不足したらどうなるの?過剰摂取しても大丈夫?
アミノ酸が不足すると、さまざまな体の不調が起こります。

  • 筋肉量が減少する
  • 基礎代謝が落ち、太りやすくなる
  • 疲れやすくなる
  • 免疫力が低下する
  • シワやたるみなどの肌のトラブルが起こる
  • 枝毛や切れ毛、抜け毛が起こる
  • 気力や集中力が低下する
  • 睡眠の質が低下する
アミノ酸を摂り過ぎた場合は、どうなりますか?
摂りすぎたアミノ酸は尿となり排出されますが、あまりにも摂りすぎると腎臓に負担をかけます。

アミノ酸に限らず、栄養素はバランス良く摂りましょう。

サプリメントは利用したほうが良いの?

サプリメントは利用したほうが良いの?
不足しがちなアミノ酸をサプリメントで補うのもひとつの方法です。体に以下の状況が見られるときは服用すると良いでしょう。

  • 食欲がない
  • 体調がすぐれない
  • 免疫力が落ちている
  • 運動の前後
通常の食事でアミノ酸を摂る場合とサプリメントで摂る場合では、どんな違いがあるの?
大きな違いは、体に吸収される時間です。サプリメントは、食事からよりも圧倒的に早く吸収されます。

食事によって摂り入れたタンパク質は、胃や腸でアミノ酸に分解され、体に吸収されます。その結果、体に作用するまで4時間以上かかるといわれています。

つまり、効率良くアミノ酸を摂取できるというのがサプリメントのメリットなのです!

ただし、サプリメントを服用するときは、医師や薬剤師に相談しましょう。持病がある方は、特に注意が必要です。

サプリメントの選び方

では、どのようなサプリメントを選ぶのが良いのでしょうか?

バストアップのサポートにおすすめ

成長ホルモンの働きを促進する「アルギニン」「リジン」「オルチニン」が含まれているアミノ酸系サプリメント

美容のサポートにおすすめ

コラーゲンの生成を助ける「システイン」「プロリン」が含まれるアミノ酸系サプリメントと、「ビタミンB群」「ビタミンC」「ビタミンE」などのビタミン系サプリメント

一言でサプリメントといっても、高価なものから安価なものまでさまざまです。なかには、添加物が多く、体に負担になるサプリメントもあります。

安全性を確かめるために、パッケージをよく読むようにしてください。

さらに、GMPの表示があるかどうかも確認しましょう。GMPは一定の品質が保たれるように定められた製造工程管理基準のことです。

アミノ酸Q&A

アミノ酸Q&A
筋力アップのためにプロテインを飲んでいる方もいるかもしれません。プロテインを飲むと、筋肉をつくるために必要な栄養素が効率良く摂れます。

プロテインとアミノ酸系サプリメントはどのように違うのですか?
プロテインは複数のアミノ酸が含まれているのに対し、アミノ酸系サプリメントは特定のアミノ酸だけを選んで摂取することができます。他にもアミノ酸は、調味料、栄養ドリンクなど幅広い用途で使用されています。
アミノ酸が化粧品やシャンプーなどにも使われているって本当ですか?
本当です、アミノ酸は石鹸や化粧品などにも使われています。アミノ酸には皮膚を健康に保つ効果があり、化粧品にも配合されています。

まとめ

1.アミノ酸はバストを支える大胸筋や小胸筋、クーパー靭帯などを作る役割を果たしている
2.アミノ酸は、バストアップに欠かせない女性ホルモンや成長ホルモンを促進してくれる
3.肉、魚、乳製品、大豆などにアミノ酸が多く含まれている
4.ビタミンを一緒に摂取すると、体にアミノ酸が吸収されやすくなる
5.毎食手のひらに乗るくらいのタンパク質を食べると、適量のアミノ酸を摂取できる
6.アミノ酸系サプリメントを服用しても良いが、持病がある方は注意する

アミノ酸には、バストアップ効果をはじめ、美容効果、リラックス効果、筋力アップ、疲労回復などが期待できます。

タンパク質をとって、アミノ酸を摂取し健康的にバストアップを目指しましょう!

 

この記事の執筆者

佐藤 由加里
佐藤 由加里
バストアップ専門エステサロン「p-Grandi」チーフエステティシャン。マッサージ、医療脱毛・医療痩身・フェイシャル、総合痩身エステの施術などを習得したバストアップ専門家。プロフィール