体液循環を整えて乳腺へアプローチ!育乳ケアの方法
バストアップのQ&A

体液循環を整えて乳腺へアプローチ!育乳ケアの方法

(2020.10.13 追記)

上向きの美しいバストは女性の憧れです。マッサージやブラジャーなどで、育乳ケアに励んでいる方も多いでしょう。

しかし、バスト自体をケアすることよりも「血液」や「リンパ液」などの流れを良くして乳腺の働きを高めることが肝心です。この体液循環に支障が生じると、乳腺の働きが衰えて、バストのハリやボリュームを失ってしまいます。

今回は、少し発想を変えて体液循環に注目しながら、育乳ケアする方法をご紹介していきます!

乳腺はどこにあるの?

乳腺はどこにあるの?
脂肪が多く筋肉の少ないバストは、バストそのものを鍛えることがとても難しいのですが、以下のようにバストの中や周りからアプローチすると育乳に役立ちます。

  • 血管や乳腺などの機能を高める
  • バストを支える肋骨や脇の下の筋肉を鍛える

まずは、バストの中に何があるのか?バストの構造や仕組みについて詳しく説明しましょう。

バストの構造

バストの「大きさ」や「位置」には個人差がありますが、以下が基準となります。

バストの大きさ

直径約12~15センチ

バストの位置

大胸筋という筋肉の上にのるように位置している。

バストの構造は、主に「乳腺」「脂肪組織」「クーパー靭帯」で成っています。

乳腺とは?
母乳を出す器官です。乳頭のまわりから放射線状にあり、乳腺葉という小さな固まりからできています。
脂肪組織とは?
乳腺を守るように存在しているのが脂肪組織です。
クーパー靭帯とは?
乳腺と脂肪組織をつないで、胸全体を垂れないように支えているのが、クーパー靭帯です。

また、バストの中には、たくさんの「血管」が通っています。これは、母乳を作り出すとき大量の水分が必要で、その水分を血液から確保するためです。加えて、余った水分を流すために「リンパ管」という器官もあります。

バストの働き

バストの働き

女性のバストの働きとは?
母乳を作り出し、分泌するという大切な役割があります。

妊娠してからどのように胸が変化していくのか見ていきましょう。

妊娠時

女性ホルモンが活発に働き、乳腺が発達します。そして、母乳の分泌に適した状態へと徐々にバストが変化していくのです。

出産時

さらに女性ホルモンが分泌され、母乳が出るようになります。この母乳には、赤ちゃんに必要な栄養が含まれているだけではなく、病気から守ってくれる、免疫物質も含んでいます。とくに、出産後2~3日間の母乳はその効果が高く、「初乳」と呼ばれています。

体液循環が育乳のカギ

体液循環が育乳のカギ
「赤ちゃんの肌のようにバストもプルプル柔らかだったら良いのに…」と思いませんか?

赤ちゃんの肌質ってなぜ、あんなに柔らかくてキメが細かいのでしょうか?
それは「体液」が関係しています。新生児は体重の約80パーセントが体液で、その大部分は水分といわれています。一方、大人は約60パーセントで、赤ちゃんに比べると少ないことがわかります。つまり、赤ちゃんの肌がきれいなのは、体の中が体液でたっぷりと潤っているからなのです。

これは、バストも同じです。必要な体液で満たされていれば、ハリや弾力のあるバストになるはずです。育乳を目指して、体液に注目してみましょう!

そもそも体液って何?
体液とは?
簡単にいうと体の中にあるすべての水分です。具体的には、「血液」「リンパ液」「唾液」「涙」などがあり、細胞の内側にも外側にも存在しています。
体液の働きとは?
細胞に必要な栄養を届ける働きと、不要なものを回収する働きがあります。もし体液が不足すると、バストのハリや弾力もなくなってしまうかもしれません。

次は、バストに関係が深い「血液」と「リンパ液」について説明しましょう。

血液の働き
血液とは?
心臓の圧力によって動脈から各臓器へ流れ、静脈を通って再び心臓に戻り、常に循環しています。
血液の主な働きとは?
全身に酸素や栄養を送り、二酸化炭素や老廃物を回収することです。

なお、人の血液量は、一般的に体重の1/13、約5リットルといわれています。また、血液は「赤血球」「白血球」「血小板」の3種類と液体成分の血漿(けっしょう)からできています。

血液の種類とそれぞれの働き

・赤血球・血漿
酸素を各組織へ運ぶ、二酸化炭素を運び去る

・血漿
栄養、ホルモン、老廃物を運ぶ

・白血球
体の中に侵入してきた細菌と戦う、免疫機能

・血小板・血漿
血管が傷ついたときに、血液が外へ出ないように傷口をふさぐ

このように大切な役割がある血液ですが、「流れ」がないとその働きを活かすことができません。流れがなければ、全身が栄養不足になったり、酸欠になったり、老廃物がたまったりしてしまいます。

リンパ液の働き
リンパ液とは?
血液の一部である「血漿」は、毛細血管の壁からしみ出して細胞と細胞の間を満たす「組織液」になります。そして、この組織液がリンパ管に入ると「リンパ液」になります。
リンパ液の主な働きとは?
老廃物を回収することです。リンパ液は、体の末端にある毛細リンパ管から太いリンパ管へと流れ込み、首やわきなど、あちらこちらにある「リンパ節」を通ります。この「リンパ節」が老廃物をろ過するフィルターの役割をしており、全身に細菌が行き渡らないようにしているのです。風邪を引くと首や手足の付け根が腫れますが、これはリンパ節で細菌やウイルスが戦っていることを意味します。
リンパ液には1つ問題点があります

血液には心臓のようなポンプがあるのに対して、リンパ液にはその機能がないのです。そのため、リンパ液の流れはゆっくりで滞りやすいです。積極的に体を動かして、リンパ液の流れを良くするのが大切です!

育乳に悪影響!体液をドロドロにする5つの要因

育乳に悪影響!体液をドロドロにする5つの要因
体液は、その日の体調や体質によって増えたり減ったりしています。サラサラとスムーズに流れているときもあれば、ドロドロと流れが滞るときもあり、バストの見た目にも大きく影響を与えてしまうものです。

しかも、体液はちょっとしたことがきっかけで、流れが詰まったり滞ったりします…。

そこでここからは、体液の流れを悪くする要因をひとつひとつみていきましょう。自分に当てはまる要因がないかどうか、チェックしてみましょう!

1.生活習慣

1.生活習慣
「ブラジャーの肩紐が片方だけ落ちる!」
「立っているときにどちらか一方に重心を置いてしまう癖がある…」

というような経験のある方は、体が歪んで体液のバランスが崩れている可能性があります。

バストは左右対称にあります。そのため、どちらか一方に力が入ると、片方のバストがリラックスできても、もう片方のバストはリラックスできない状態になります。そして、体の多くを占めている体液のバランスも崩れてしまうのです。

ただ、痛みやむくみなどの症状がない限り、体の歪みや体液バランスの崩れに気付けません。そのため、日頃の生活習慣を見直すことが必要です。

気を付けたい生活習慣

・猫背・足組み・デスクワーク
長時間同じ姿勢でいると血行不良になりやすい

・運動不足
筋肉が硬くなりやすい

・冷たい食べ物
体が冷えるため、血液やリンパ液の流れが滞りやすくなる

・過剰な塩分
体に余分な水分が溜まる原因になる

2.間違った筋肉トレーニング・ケガ

2.間違った筋肉トレーニング・ケガ

無理な筋トレを続けるとバストアップに良くない理由とは?
無理なトレーニングを続けると筋肉の伸び縮みが悪くなり、バストまわりの筋肉も硬くなります。すると、その筋肉に引っ張られるようにバストが背中側に流れてしまうのです。これでは、バストが平たく伸びた状態になり、理想とする丸みのある形からかけ離れてしまいます。
激しい運動は、体液にとっても良くないのでしょうか?
息の上がるような激しい運動は、細胞が酸素や栄養を消費する一方で老廃物を体に残します。育乳や体液のためには、激しい運動よりもウォーキングや家事など軽い運動が良いでしょう。

また、ケガや事故などで筋肉を痛めると、内臓を守り筋肉を包む役割をしている「筋膜」がよじれたりくっついたりして、内臓が上手く動けず血流が悪くなります。筋肉を痛めたときは、治すことを優先させましょう!

3.浅くなりがちな呼吸
呼吸の平均回数とはどれくらいでしょうか?
人は1分間に約15回の呼吸をするとされています。

しかし、最近呼吸の浅い人が増えています。

呼吸が浅くなる原因とは?
これは「加齢」「デスクワーク」「スマートフォンの使用」などの原因と、胸全体が内側へと入り込み、本来の機能を果たせなくなっているからです。
呼吸が浅いことで起きる体への悪影響とは?
呼吸が浅くなれば、酸欠状態になり脳の機能が落ち、集中力の低下につながります。さらに、血流も悪くなるため、肌の色もくすんでバストにも悪影響です。

このような状態が慢性化しないように、意識して深呼吸してみましょう!

4.女性に起こりやすい骨盤のズレ

4.女性に起こりやすい骨盤のズレ
男性に比べると女性は、筋肉量が少なく骨盤がズレやすいものです。とくに、出産経験がある女性は要注意です。

出産後に骨盤が歪みやすい理由とは?
妊娠し、お腹の中で赤ちゃんが成長していくと骨盤が開くからです。さらに、妊婦さんはお腹が大きくなると、そのお腹を支えるために骨盤を反らせた状態になります。また、産後は赤ちゃんを抱っこする状態が続き、姿勢が悪くなりやすいのです。
骨盤のズレをチェックする方法
  1. 「頭」「背中」「お尻」「かかと」を壁につけるように立ち、そのときの姿勢を鏡で見てみましょう。
  2. 「アゴが前に出て前傾姿勢になる」「壁と腰の間に大きなすき間ができる」「頭が壁につかない」という方は、骨盤にズレがあるかもしれません。
5.疲労・ストレス

5.疲労・ストレス
「緊張してお腹が痛くなった」という経験はありませんか?

緊張などのストレスが原因で、本当に体調不良になるの?
「疲れ」「イライラ」「恐怖」などのマイナスの感情は、体の状態を悪くします。
マイナスの感情が体の状態を悪くする理由とは?
私たちの体は過剰なストレスを受けると交感神経が刺激され、筋肉や血管が「ギュッ」と収縮した状態になります。ところが、血液は流れがないと酸素や栄養を運べないため、心臓が血液を送る力を強くします。その結果、収縮した血管に無理に血液が流れ、血管はダメージを受けやすくなり、体液循環の機能が落ちて、十分な酸素や栄養が体中に行き届かないのです。

血液の循環を良くするためには、心の安定が必要です。「明るさ」「喜び」「感謝」などプラス思考で物事に向き合うようにしましょう。

体液循環からアプローチする育乳ケア方法

体液循環からアプローチする育乳ケア方法
体液循環の重要性やそれを邪魔する要因を頭で理解したところで、すぐに育乳につながるわけではありません。

普段の行動や習慣が育乳ケアには大切です。そこで、ここからは「食事」「入浴」「ストレッチ」など、誰でも簡単にできる育乳ケアの方法を紹介します。

好きな方法を選んで、試してみてください。

よく噛んで!バランス良く食べる

よく噛んで!バランス良く食べる
自然に近い状態の新鮮な野菜や果物をまんべんなく食べましょう。その中でも、旬の野菜や果物は、栄養価が高く、体を守ってくれる力があります。

次に、良く噛んで食べましょう。良く噛んで食べると、唾液に含まれる若返りホルモンが分泌され、骨や筋肉を丈夫にしてくれます。その他にも、「肥満予防」「虫歯・歯周病予防」などのメリットがあります。食べ物を口に入れたら、30回以上は噛むように心掛けましょう。

また、「デトックスになる」という理由から大量の水を飲む方がいますが、これは要注意です。冷たい水は体を冷やして内臓の機能を低下させ、新陳代謝まで悪くします。水は常温でこまめに飲むようにしてください。

育乳におすすめの入浴方法

育乳におすすめの入浴方法
入浴には、次のような5つの効果が期待できます。

  • 温熱効果・・・体が温まり、血流がスムーズになる
  • 静水圧効果・・お湯の水圧でマッサージになる
  • 浮力効果・・・体重が1/10になり、緊張がほぐれる
  • 清浄効果・・・汚れや皮脂が落ちる
  • 蒸気効果・・・蒸気で鼻やのどが潤う

シャワーだけでは、このような効果はほとんど期待できません。一番重要なのは、「湯船に浸かること」です。

お家の湯舟に浸かる時のポイント4つ
お湯の温度は40度程度で約10分間、肩まで浸かります。
入浴剤を入れるときは、泡が出るタイプの「炭酸系入浴剤」がおすすめです。この入浴剤には、血管を広げて血流を良くする効果があり、腰痛や冷え症などの改善になります。また、リラックス効果を高めるために好きな香りの入浴剤を選ぶと良いでしょう。
体を洗うときは、石けんやボディーソープをしっかり泡立ててから優しく洗います。皮脂や汗が多い部分から洗い、バストは洗い過ぎないようにしましょう。ゴシゴシ洗うと、乾燥肌を招くことになります。
入浴後は、10分以内に全身のスキンケアをしてください。市販のクリームやボディーオイルを保湿剤として使用すると良いでしょう。

バストに優しいストレッチ

バストに優しいストレッチ
体液の流れが悪くなると、免疫機能や排泄機能が落ちて、むくみやセルライトの原因になります。適度なストレッチで、体液循環をスムーズにして育乳に役立てましょう。

グーパー体操のやり方
  1. 正しい姿勢で立つ
  2. 両腕を肩の高さまで上げ、正面に真っ直ぐ伸ばす
  3. 手を「グー」の形にギュッと握る
  4. 手を「パー」の形に開く
  5. 数回繰返す
バッククロス体操のやり方
  1. 正しい姿勢で立つ
  2. 腕を広げ、肩の高さまで持ち上げ、ひじを直角にする
  3. ひじが肩より後ろにくるようにして肩甲骨を意識する
  4. 腕を上げ、首の後ろまで持っていく
  5. 右手を左肩、左手を右肩に置き、首の後ろで腕を交差させる
  6. 10秒間キープする
スクワットのやり方
  1. 足を広めに開いて立ち、両手を胸の前で合わせる
  2. 息を吸いながら、お尻を下げ、腰を落とす
  3. 息を吐きながら、ゆっくり腰を上げる
四つんばいポーズのやり方
  1. 両ひざ、ひじを床に付け、四つんばいになる
  2. 背中を丸めないように、お尻を上げる
  3. ひじを曲げて顔が床に付くようにする
  4. 5秒間キープする

心身のリラックス!アロマ&ハーブの活用方法

心身のリラックス!アロマ&ハーブの活用方法
アロマテラピーやハーブティーは心身のリラックスに向いています。さっそく、毎日の暮らしに取り入れてみましょう!

アロマテラピー
アロマテラピーとは?
植物から抽出した精油(エッセンシャルオイル)を使用して、心身の健康に役立てようとする自然療法です。

効果を高めるためには、まずは品質の良い精油選びが重要です。「アロマオイル」や「フレグランス」という名称の商品は合成香料が含まれていることが多く、精油本来の効果が低いため、必ず100パーセント天然成分の精油を購入しましょう。

精油の使い方とは?
ティッシュペーパーに落として香りを楽しんだり、無水エタノールや天然塩と混ぜてお風呂に入れたりして使用します。
ハーブティー
ハーブティーの成分とは?
ポリフェノールやビタミンなどが含まれていて、中には細胞の老化を予防する成分もあるため、育乳ケアにも良いでしょう。
ハーブティーの入れ方とは?
ハーブティー用のハーブには、「フレッシュ」と「ドライ」の2種類があります。どちらのハーブも、ティーポットにお湯と一緒に入れ、2~3分間蒸らし、カップに注いで飲みます。

まとめ

1.バストの中には、血管・リンパ管・乳腺・脂肪組織があり、クーパー靭帯が乳腺と脂肪組織をつなぐ役割を果たしている
2.体液は、細胞に必要なものを届ける働きと老廃物を持ち去る働きがあり、それが全身に行き渡ることで乳腺に必要な酸素や栄養が運ばれる
3.デスクワーク・運動不足・食習慣などの悪い生活習慣から血流が滞ると、バストの見た目に悪影響を及ぼす
4.むくみやセルライトの予防のために、適度にストレッチを行い、血管やリンパ管を刺激すると良い
5.血管を広げて血流を良くする効果が期待できる「入浴」、心地よい香りのする「アロマテラピー」「ハーブティー」などが心身の健康と育乳ケアに役立つ

体の大部分を占めているのは体液で、バストにも関係が深いものです。食事や入浴などを通して体液の流れが良くなれば、体が元気になり、より美しいバストになれるはずです。

 

この記事の執筆者

佐藤 由加里
佐藤 由加里
バストアップ専門エステサロン「p-Grandi」チーフエステティシャン。マッサージ、医療脱毛・医療痩身・フェイシャル、総合痩身エステの施術などを習得したバストアップ専門家。プロフィール